『木村秋則さんから学ぶビジョンを達成する方法』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

『木村秋則さんから学ぶビジョンを達成する方法』


おはようございます。
理念浸透コンサルタントの松本です。


化学的に合成された農薬や肥料を一切使わずに、
無農薬でリンゴ作りを成功させた木村秋則さん。

「奇跡のリンゴ」と呼ばれ、映画にもなったのでご存知かと思います。

私は木村さんの生き方や笑顔が大好きで、
30回近く関連映像を見ています。

木村さんはなぜ8年もの間ギリギリの生活をしながら、
諦めずにビジョンを達成できたのか…。


私たちビジネスマンにとっても大いに学ぶべき点があります。

私なりに5つのポイントにまとめました。


1.圧倒的な量のトライ&エラー
殺菌作用があり独自に合成した酢を散布することで、
農薬の代用品を見つけます。でもこれを見つけるまでに、
数十回・数百回のトライ&エラーをしています。

実験ノートは膨大な量でした。
前例がないだけあって、試行錯誤の連続だったのでしょう。


2.強烈な想いがヒントを手繰り寄せる
精神的に追い込まれてしまい、山に行って自殺を図ろうとしました。
ドングリの赤い実を見た瞬間に、リンゴ栽培へのヒントに掴みます。

私であれば真夜中の山の中で、ドングリさえ視界に入らないし、
ドングリを見た所で何もインスピレーションは湧かなかったでしょう。
木村さんしかドングリの赤い実からヒントを掴みとれなかったでしょう。
強烈な想いがあったからこそ、風景からヒントを得られました。


3.土(=本質)に目を向ける
奇跡のリンゴを作るには、土が重要だと気づかれました。
私たちは見える実=成果ばかりについ目が行ってしまいます。

なぜこの実がなるのか、枝を見て、木を見て、根を見て、土にまで至る。
目には見えない「本質」を見ようとすること。
本質思考・根本思考です。


4.バカになる
「なぜ奇跡のリンゴ作りに成功しました?」という問いに
「バカになれたから…」と答えられました。

誰しも自分の安心領域で生きようとします。
バカにならないとブレイクスルーできません。
照れやプライド、周りの目が気になって、
バカになるくらいの行動はなかなかできません。
奇跡のリンゴを作ることのみに集中していました。


5.WHATよりWHY
農薬で皮膚があれてしまう奥様を見て、無農薬にチャレンジ。
でもそう簡単にうまくいかず、4年目で一度止めようとされます。
その時に子供達から「何のためにここまで我慢してきたの?」と
問われ、再度チャレンジ。

木村さんがもしお一人だったら、
おそらく実現できなかったのではないでしょうか。
「ここまで迷惑をかけてきてしまった家族のためにも…」
という気持ちがおそらく途中から支えになっていた気がします。

何のために無農薬のリンゴを作るか、という目的・理由が
明確になっていったのではないかと思います。


一農家の方の生き様から、たくさんのことが学べますね。

5つのポイントは、私たちがビジョンを達成していく上で
肝に銘じておかなければならないことだと思います。