OLYMPUS M-1その2
昨日の続きです。
上カバーを外し、次はファインダーのプリズム外して。
上の写真はプリズムの接眼側から写したものです。
下側が曲面になっていますが、この曲面になっている面がフォーカシングスクリーンに対面する部分で、普通このプリズムのフォーカシングスクリーンに対面する面はフラットなんです。このオリンパスのプリズムはプリズムにコンデンサレンズとゆう集光レンズを一体化したものでこれもスクリーンからプリズム頭頂部までの高さを低く押え、なおかつファインダーを明るくピント合わせしやすくしています。
これは他メーカーのスクリーンですが下側の枠に入っているのがフォーカシングスクリーンでその上に通常は上に写っているコンデンサレンズが乗って2枚重ねになっています。
コンデンサレンズはファインダーを明るくするためのものですが、フォーカシングスクリーンの材質、加工等でコンデンサレンズを入れなくても明るく見やすいファインダーもあります。
M-1(OM-1)は他メーカーの一眼レフと比べてもファインダーが明るくピント合わせはやりやすい機種ですが、その後出たOM-3、OM-4はプリズムの機構はこのM-1と同じで、フォーカシングスクリーンがさらに明るくなり、よりピント合わせがやりやすくなっています。
前板を外してシャッター幕を撮影。
このシャッター幕にも独自の小型化のための工夫が。
シャッター幕の上下両端に紐が見えます。
この紐をリボンと呼んでいますが、通常は紐ではなく、約5mm幅の布が使われています。
これがオーソドックスなシャッター幕。
シャッター幕の幅は多少メーカにより違いはあっても37mm前後でここはそうサイズダウンはできない、ただ、このシャッター幕の上下両端にあるリボンは通常だと幅約5mmほど、上下合わせて約10mmこのリボンを紐にすることで7mm以上のサイズダウンに。
シャッター幕の下側、ここにシャッタースピードの制御部があります。
中央の黒いギヤに真鍮のカムが乗っているのが高速1/1000から1/60までを制御していてその上にある真鍮の板の下にいくつかのギヤが見えているのが1/30以下の低速部を制御しているガバナーと呼ばれるものです。
低速側を制御しているガバナーの取り付け場所がここにあるのは他メーカーのカメラでもよくあるのですが、多分横走りフォーカルプレンのカメラで高速制御の機構がこの場所にあるのはこのM-1(OM-1)とOM-3(OM-3Ti)だけで通常はこのカメラだとASAダイヤルの下、メーターがある部分にあるのが普通でこれは操作性からこの場所になったとゆうよりも、この場所が一番無理のないレイアウトだったからです。
ただし、小型化するためには通常の場所に高速制御のためのメカをレイアウトするとどうしても上カバーの高さが高くなってしまうため、この場所に持っていったのでしょうね。で、このシャッター制御のレイアウトからシャッターダイヤルがレンズマウント部にきたわけです。
縦走りのメカニカルフォーカルプレーン機の場合だと、ニコンのニコマートのようにレンズマウント部にシャッターダイヤルがあるのが無理のないレイアウトだと書きましたが、同じメカニカル縦走りフォーカルプレーンのニコンFM、このカメラはシャッターダイヤルはやはり巻上レバーの左隣にあるべきだとのこだわりで開発陣は苦心してオーソドックスな位置にもっていったんでしょうね。
OLYMPUS M-1その1
1973年に発売されたオリンパスM-1。
1971年にオリンパス初の35mmフルサイズの一眼レフカメラ、FTLが発売されていますが(ハーフサイズの一眼レフは1963年にオリンパスペンFを発売)、このカメラはレンズマウントが42mmスクリューマウントで、OMマウントのカメラとしてはこのM-1が最初の機種となり、一眼レフカメラメーカーとしては後発のメーカーとなります。
このカメラが発売されてすぐにライカのライツ社から名前が当社のレンジファインダー機のMシリーズと被って紛らわしいとのクレームを受けM-1からOM-1へ名前を変更。
このためM-1は数が少なく、同じOM-1よりも人気があるようです。
後付けしたO、これはオリンパス(OLYMPUS)のOでしょうが、Mはどこからきたのか。
オリンパスから正式な説明はありませんが、おそらくこのカメラの開発トップの米谷さんの頭文字のMなのでは。
おそらく日本国内のカメラ開発者で一番有名な方がこの米谷美久さんではないでしょうか。
この米谷さんが手がけた最初のカメラがハーフサイズのカメラの火付け役となったペンシリーズで、このカメラはもともと商品開発として設計されたカメラではなく、新人教育の一環で7.000円で売れるカメラを設計せよとの宿題が出されてできたカメラで商品化する予定ではなかったものの、出来上がったカメラを見て、上司の方がこれは売れる!との判断で商品化されたそうです。
このM-1開発の一番のこだわりは世界最小の一眼レフ。
この最小一眼レフにするために他の一眼レフとは違うユニークな機構がいろいろとあるのですが、普通、これまでに一眼レフカメラのノウハウや失敗の蓄積のないなかでのOMシリーズ最初のM-1(OM-1)が大きな仕様変更もなしにロングセラーとなったんですから、最初から完成度の高いカメラだったわけですからすごい。
今回は修理の紹介じゃなく、小型化に目を向けて書いてみようと思います。
普通、シャッター幕が右から左に走る横走りシャッターの機械式シャッター(電池を必要としないメカニカルシャッター)の場合、シャッターダイヤルは巻上レバーすぐ左隣にあるのですが、このM-1ではそこにあるのは露出計のためのASAダイヤル、シャッターダイヤルはレンズマウント部にあります。
金属シャッター幕の縦に走るメカニカルシャッターの場合だとニコンのニコマートのようにこの位置にあるのが一番無理がないのですが、このカメラの場合は小型化するためにこの位置にシャッターダイヤルがきて、通常シャッターダイヤルがある位置にASAダイヤルがあるのです。
小型化の話とはそれますが、M-1や古い初期のOM-1の場合、巻上レバーの樹脂製の指当てが劣化して破損しているものが多く、メーカー純正の部品は無いのですが、社外製の部品があり交換して直せます。
以前にカメラを分解するための専用工具のことを書いたことがありましたが、このカメラの場合、専用工具がこれだけ、後は通常の精密ドライバーで分解していきます。
上カバーを外したところ。
ちょうどASAダイヤルがある位置に露出計のメーターがあり、このメーターが上に出っ張っているのですが、この出っ張り分がASAダイヤルに収まり、上カバーをできる限り厚み(高さ)を低く押えてあります。
今回は少し長くなりそうなので、ここから先は次回に。










