「モスバーガー創業以来2度目の絶不調とマクドナルドの完全復活」
この記事、ある意味とても学べて考えさせられるのでCS幹部は必読です。
この2社の明暗を分けた要因分析は様々あるので
専門家に任せるとして。
私が読んでまず感じたのは
① 良い時に次の手を打ててたか?
② 悪い時に備えて充分な内部留保と人財が育っていたか?
と言う2点。
モスバーガーが絶不調との事だが
①のように絶好調の時に経営者と幹部がどんな方針を掲げ次の一手を仕掛けられていたのか?
どんな挑戦をしていたのか?
どんな幹部育成や仕組みづくりをしていたのか?
良い時ほど気づかぬうちに、ぬるま湯状態になり、思考停止になっている。幹部がこれでは万事休す。
気づかないからタチが悪い。
自分は朝出勤して決められた業務をこなしてることで、がんばってると思ってる。
モスバーガー内部のことは分からないので、絶好調だった時に今を想定して仕掛けられてたのなら、ここからの2〜3年で本当の結果が出てくると思います。
それ以上に注目すべきはマクドナルドの完全復活。
2014年の賞味期限切れ食材事件と、2015年の遺物混入事件のダブルパンチで致命的ダメージを受け、年間349億円の赤字に転落。その後も3期連続赤字。
言わば動脈を切られ流血が止まらない瀕死の状態だった。当時はどこのお店もガラガラだったし。
しかしそのどん底からの完全復活劇は、マクドナルドの底力を感じました。
なぜ、完全復活出来たのか?
これも2点あると思います。
① 潤沢な内部留保が約1000億円あった
会社経営はどんなことがあるか分からない。
自責のこともあれば東日本大地震のような天災もある。
そんなどん底の時でも復活までに耐えうる内部留保があることで、復活するまで食いつなげる。
致命的な業績悪化時は、目先の改善程度では復活など出来やしない。
抜本的な組織の改革や、商品・サービス品質の見直しが求められる。その成果が出るまでにはタイムラグがあるので、内部留保がないと即倒産に追いやられる。
また悪循環のスパイラルは加速し、不安に感じた社員達の退職は拍車がかかり、店舗運営すら出来なくなる。
マクドナルドの場合、今迄しっかり内部留保していたから命が繋がったことは間違いない。
② 優秀な幹部がいた
どんなにお金があっても復活の再建策を練り、死に物狂いで実行していく有能な幹部が居なくては完全復活はなかったと思う。
確かにドライな会社だから大規模なリストラと1000店舗閉鎖と言う大ナタを振ったが、それでもこの短い期間で過去最高益を出す程の結果を残したのは賞賛以外ない。
会社(特に上場企業)は社会の公器であるから、絶対に潰してはいけない。多くの社員や取引先にとんでもない迷惑をかけるからだ。どんなことをしてでも会社を護らなくてはいけない。
きっと経営者と幹部達のこの3年間は、想像を絶する痛みと葛藤を抱えて乗り越えて来た時間だったはずである。
業績好調時はスリ寄って来てた幹部も、致命的どん底の時に、我れ先に逃げ出したものも居たはず。
もちろん泣く泣く解雇された幹部も居たかもしれない。生産性の低い幹部は高給取りだから即リストラ対象になるから。
このニュースから感じたこと。
つまりは
会社も個人も「力」を付けておかないといけない。
と言う当たり前のこと。
人生は、晴れの日ばかりではなく
雨の日も、吹雪の日も、大震災もある。
そんな時に頼れるのは、己の「力」である。
果たして今のCSにはそれがあるのだろうか?
私は経営者としてその能力を持っているのか?
そして日々危機感を持って能力向上に注力しているか?
強い幹部を創れているのだろうか?
そんな事を考えて居たら
「守る」と「護る」の違いが浮かんだ。
「守る」は、大切なものとして持ち続ける事
「護る」は、攻められることがないように持ち続ける事
私の感覚は「護る」である。
会社を護る。
社員を護る。
家族を護る。
危機から護る。
ライバル社からお客様を護る。
ライバル社から売上と利益を護る。
時代の変化から護る。
このように
「守る」ではなく「護る」
いつもそんな感覚で考えてる。
モスバーガーとマクドナルドのニュースから、そんな事を考えました。
CSは今は内部留保より人財(採用と教育と昇給)への投資と、お客様(新店舗)への投資を優先しているので内部留保は二の次。
今は幹部と役職者を中心に「実践型育成店舗」で座学ではなく実践の場で鍛えている。
絶好調の時にこそ、人財に投資すると決めているから。
明日は幹部と靖国神社へ参拝し、その後は幹部新年会。
幹部達にも「護る」大切なものがあると思う。
そんな本音の話し合いが出来る価値ある時間が楽しみです。
『良い影響を与える人間力集団となり、日本中を明るく元気にします』