行政法は憲法と比較すればややこしい概念も多く、覚えなければならない量も多いです。しかし、試験で高得点を取ることに限って言えば、憲法よりも容易だと思っています。憲法はあまりに範囲が狭く、覚えるべき量が少ない事から学説問題などの工夫を凝らした問題が出てくることがあるのに対して、行政法はそもそも覚えるべき量が多く、概念的にもややこしいものが多いため、単なる知識を問う問題でも受験生がぼろぼろ間違えます。つまり、問題作成者が工夫するまでもなく、基本的な問題を出すだけで受験生を選別できるわけです。しっかりと勉強をしている受験生にとって行政法は一番のカモでしょう。
行政法を勉強する際に注意すべきところは、体系図を頭に入れた上で、類似概念の異同を明確にすると言うことです。ややこしい概念をそのままにして個別の問題を解くことだけに終始してしまうと、その他大勢の受験生と同様に、行政法が苦手科目になってしまします。問題を解くときに、それが体系図で言えばどの位置にあるのか、この概念とは何が違うか、など逐一問題を俯瞰して考えた方がいいです。行政不服審査法と行政事件訴訟法、撤回と取消し、許可と特許、即時強制と直接強制、損失補償と国家賠償、などの違いを理解すると同時に、体系図は全て書けるようにすべきです。
判例については、とにかく量が多いので重要度別にメリハリをつけてやる必要があります。処分性の有無など、基本的には結論だけ覚えておけば十分です。
CSS合格者作成「公務員試験合格虎の巻」より