平成25年7月28日(日)、終日一級建築士の試験監督をした。
場所は愛媛大学で、午前8時集合。試験は9時45分から午後5時55分までだが、その会場の準備と後片付けや事務作業をしなければならない。
会場へ到着すると、時計合わせをして、受験番号を机に張ったり掲示物を掲示したり。
試験室は3つあり、それぞれ試験官が4名ずつ付く。その中でリーダーが試験を進行していき、後の3人は補助の役割となっている。今回は、しっかりと進行役をやらしていただきました。
そんなわけで、かなり緊張して試験に臨む。受験生も真剣なのだが、こっちも真剣。補助だと気も楽であるが、そういうわけにはいかなかった。すべての責任もある。
あっという間に試験が始まる。
受験生はみんな一斉に問題用紙を開き、すごいエネルギーを持って試験に取り組む。久し振りにこのような緊張高ぶる状況を感じる。受験生が情熱を持てば持つほど、こちらも勇気をもらう気がする。これから建築業界を引っ張っていってくれることを思わず期待する。
一方では、建築業は斜陽産業となっていっており、民主党政権においては面白いように関連予算が毎年削減されていった。仕事量は毎年毎年減少し、単価も順調に下がっていっている。技術者は減少の一途で、未来の無い、国から敵対視され行政改革の目玉のように、公共事業費削減についてマスコミでも取り上げてきた。
全国的に建設業は衰退し、重機や設備をみんな手放していった。仕事が無く稼働しない機械やダンプは、次々と東南アジア行きだ。そのように技術者や建設会社を追い込んでおいて、大震災が来たら復興の役割を果たせといわれても、すぐには無理でしょ。
世界一のビルはドバイにある。日本には、あべのハルカスが300mを超えるくらいではあるが、世界のビルはは500mを超えている。ドバイでは800m越え。技術の最先端は間違いなく中国やアジアへ移っていっている!
日本はもう世界一からかなり後退してしまったのだ。
そのようなことを考えると、君たちもこれから大変だゾ、と叫びたくなるが、やっぱり頑張って欲しいのである。
試験も終了近くになると、力尽きたのか、伏せて終了を待つ人が多い。お疲れ様!素晴らしい結果が出ることを祈る!!
受験生は約240名いたのだが、この中から試験に合格する人は10数人。誰もが歩いてきた道だ。頑張れ!