
中村知事と対談をする、細川佳代子氏
平成25年2月17日(日)午後から、松山国際ホテルでボランティアを中心に活躍する、細川護煕・元首相の夫人である佳代子氏の講演会があった。中村知事が主催する志高塾の2月度の勉強会。
講演の前半は、これまでの活動や護煕氏との出会い、先輩後輩との付き合いから結婚するまでのエピソード、首相に夫がなったときのボランティアについてや政治家との人間関係、そして、スペシャルオリンピクスについてなどの話が中心で、後半は中村知事との対談、さらには質疑応答という構成。
そもそもスペシャルオリンピクスについて全く知らなかったのだが、知的障害者のオリンピックであって、パラリンピックほど有名でもないし、ボランティアで運営されているということだった。それを、熊本から世界大会が日本で開かれるまで古今奮闘されたそうだ。
もともとケネディ大統領の妹さんがはじめられ徐々に世界に広がっていった活動で、とにかくボランティアですべてを行っている。コーチとか通訳とか。そうした活動の中で、障害を持つ人たちとの関係を通して人間としての喜びを掴んだし、この世の中で生まれてこなかったら良かったなどという人は一人もいないと彼女は感じたのだ。
上智大学を卒業してフランスで勤務していた経験もあり、たまたま訪れたローマで朝日新聞記者の細川氏と偶然であったらしい。その時、細川氏は衆議院選挙に落選して、お金に苦労していたそうだ。日本で選挙をするにはお金がかかるがそれがない、だから、今君の明るさが必要なんだ、とプロポーズされた。かなり、省略された話だと思うが。
佳代子氏はすごく利発な方で自分の世界を持っているように思えた。そのような人の回りには、その世界を理解する人が集まるものである。だから、話を聞いているとその人を中心に世界が回っているような、そして、スペシャルオリンピクスに取り組んでいる姿が幸せであるような、そんな気がした。
誰にでもできることではないが、それぞれの人が自分のできる範囲のことをやっていく、それで良いと思う。それが何であるかが問題なわけで、たまたま細川佳代子氏はそれがスペシャルオリンピクスだったわけだ。前向きに生きる姿、それは素晴らしく人を輝かせる。