先生に何か心配なことはありますか?と前回同様聞かれ、
「三男、視野が狭いと言いますか、自分の体のサイズ感をわかってないのかなぁ…絶対通れない幅の襖に両手にオモチャを持ったまま突撃したり、廊下で何もないのに壁にぶつかることが多いんです。
先日も手元に箸が置いてあるのに、ないないって言ってずっと探していて。なんでだろうって」
この質問中にも、ロッカーと壁の細い隙間に頭を正面から突っ込もうとして入らず、身体の向きを変えてみたり、足から入れてみたりと不思議なことをしている。
「今の三男くんを見てもらいますと、一度は頭から入ろうとするんですが、入らないと分かると別の方法に変えています。横になってみたり、頭の向きを変えたり。本当に認識できないと、同じ方法のままで頭から行こうとしたりするんです。しっかりと横向きになって入ることができているので、心配することはないかなって」
このスペースに、しっかりと横向きに入るのが正解かどうかは別として…
「そうなんですか?」
「三男くんの場合、考えられるのは次男くんよりもボディイメージがついていないのかもしれません。自分の体はこれくらいあるな~だから、襖を開けないと通れないな。という感覚がまだついていないのかなって。例えば、テーブルの下をくぐるとき、頭をぶつけたりしていませんか?」
「します!高さを間違えているのか、いつも不思議で。この前、縄跳びをくぐる遊びを長男と双子としたんですが、三男だけ縄に首を引っ掻けてしまいくぐれなくて」
「グループで通っている施設にはOTいますよね?」
「います」
「そちらにちょっとその話をしてもらってほうが良いかもしれません。ボディイメージがつかないと、例えばですけど、大きくなった時におしりを上手に拭けないんです。おしりがどの辺にあるのか、どこら辺を拭くのか分からないんですね」
それは大変だ。
「お風呂で泡を使ってトレーニングするのがいいですね。頭はどこかな、肩はどこかな、おしりはどこかな?という感じです」
言われてみれば、頭を洗う時、三男は自分でやりたがるが、空中で手がさまよっていたり、首の後ろを必死にこすっていたなと思い出す。
日常的な動作も、トレーニングになるというのはすごい。
ケガが多いのには、やっぱりちゃんとした理由があったんだと、なんだか安心した。
「お母さんが心配な視野の狭さについてですが、今日の課題でもカードをテーブルいっぱいに並べて行いました。本当に視野の狭い子だと、2枚とか3枚とかから始めます。それでも難しいこともあるんです。三男くんは、注意を向けるとちゃんと見ることができます。ですから、指さしで‘‘ここだよ‘‘と声をかけると注意を向けて見ることができます。
繰り返していくうちに、箸がない、ということも無くなってくるのかな。あとは、見直しをするように練習することです。小学生もですが、テストのあと見直ししない子っているじゃないですか」
私のことですね…なんて思いながら頷く。
「あれって、もう合ってる!できてる!って思っているから、見直さないんです。合ってるかな?できてたかな?って落ち着いて見直す。これができない子って結構います。見直しが本当にしっかりできていれば、間違わないですよ。
三男くんに、箸はこっちだよ、ちゃんとあるよ?って声かけしながら三男くんが見直す。そうしていくうちに、だんだん見つけられるようになってきます」
やっぱり、声かけは重要だ。
そして、見直しの重要性について、こんな形で知ることになるとは。
まずは親の私が見直しするように気をつけよう。
それにしても、他の子よりも注意が向かない、指示や注意を見落としてしまいがちとなると、集団生活は本当に大変だ。
この子自身が困っているだろうし、担任の先生ももちろん困っているだろうに。
やっぱり大人数の幼稚園は早かったかな…。
サポートの先生が入るような話を聞いていたけど、実際のところ、入れていない様子だし。
そもそも、辺鄙な場所すぎて幼稚園が無く、お隣の市の幼稚園にお世話になっている。
受け入れてもらえたのだから、文句は言えない。
インクルーシブ教育とか言ってるわりに、言葉だけで実際に伴っていない環境の多さよ。
双子のこと考えると、今の環境が本当にいいのか分からなくなる。
少なくとも、療育2箇所に通えるのはラッキーだし、数少ない小児言語聴覚士の先生の個別を受けられるなんて奇跡だ。
転勤族だから、これから先も数年ごとにこの苦労を繰り返して行くんだろうなって、そして夫はどうせ無関心なんだろ?と残念な気持ちになる(笑)
頑張れ、私!!