おゆうぎ会に合わせて秋田に来ていた夫。

普段一緒に出かけることができないため、家族5人で遊びに行くことにした。

 

ちょうど消防署で開催の消防フェアのポスターを見かけたので、このイベントに行くことにした。

 

朝9時からお昼の12時までなので、朝一に行くことに。

寝坊助3人で不安だったが、長男はよほど楽しみだったのか、しっかりと早起き。

「みんな起きて!!今日は、みんなで消防署に行くんだよ!!」

と大きな声で双子を起こす。

 

第一駐車場に無事止めることができ、安心する。

しかし、消防署につくと徒歩組の人たちがすでに行列を作っていた。

受付をする、と言っても、敷地内の案内図と子どものスタンプラリーの紙を頂くだけだったので、あっという間だった。

双子もちゃんと1枚ずつスタンプラリーをもらいご満悦だ。

 

子供向けスタンプラリーと言っても、結構消防署内をしっかり周らないと集めることができない。

双子も頑張って歩いて、普段見ることができない距離で消防車を満喫し、先日お世話になったばかりの救急車にも元気な状態で乗車(三男も今回は救急車を楽しめたと思う)。

 

長男は心臓マッサージコーナーの人形に驚き、じっと見ていた。

「触らせてもらったら?」

「ちょっと怖い」

「押してみていいよ。やってみない?」

と話しかけられるとおずおずと座り、手を伸ばす。想像以上のリアルさに押した手を引っ込める。

「続けて押してみてね」

習いながら上手にテンポよく心臓マッサージをする。

「ちょっと疲れた」

うん。結構疲れるんだよね。心臓マッサージ。

「はい。頑張ったから、これどうぞ」

救急車や消防車が描かれたクリアファイルと救急隊任命カードを頂いた。

 

一方双子は、隣の火災報知機紹介コーナーに並ぶ火災報知機を下から順番に押させてもらっていた。

「つぎは~これ!これおす!!」

「ここのボタンだよ」

”火事です。火事です”と鳴ると

「かじです!かじです!」

とマネをしながら次のボタンに手を伸ばす。

「ママ、これほしい」

「お家に付いているから大丈夫」

名残惜しそうにする双子を連れて、次の体験コーナーへ。

 

「ママ。スタンプラリー、なかなか終わらない」

そう。屋内で押すスタンプの中で消防署で一番えらい人は?という箇所が押せていない。

「署長さんってのは分かるけど」

「消防署内、歩いているのか?探してみる?」

「う~ん…」

受付でもらった案内図を見ると、署長室は事務室の一番奥で事務室を通らないと行けない。

「ねえ署長室にいるんじゃないかな?」

「事務室、一般人って入れるか?」

「案内図では立ち入り禁止マークが付いてないよ。行ってみようよ」

事務室のドアは開いたままだった。覗いてみると奥の署長室の衝立にスタンプラリーのマークが貼られている。

「見つけた。…すみませ~ん!」

「は~い!」

「入ってもいいですか?」

「どうぞどうぞ」

「失礼しま~す」

ぞろぞろと子どもと並んで入っていく。広い事務所に一人だけ隊員の方がいた。

「署長さんにスタンプを頂きに来ました」

「はい。署長室はこの奥です。署長もいますよ」

どんだけ豪華な部屋だろうと思っていたのに、なんというか実に質素だった。

事務室の隅を衝立で仕切っただけで、デスクと来客時に使うのだろうか、ソファセットだけだった。

「「おじゃましま~す」」

「はいはいどうぞ。スタンプはここだよ」

スタンプを押し終えると、署長席での記念写真を勧められ子どもと夫で撮ってもらう。

大きな窓があり、三男は窓の外をのぞく。

消防車がよく見える。港も見えて景色がいい。

「うわあ!いいねえ~。うん。いいねえ~」

三男が景色を見た後、署長さんに声をかけた。

人見知りの激しい三男が自分から話しかけるとは珍しい。

これで屋内のスタンプが揃う。続いて屋外イベントへと向かう。

 

外に出ると、レスキュー隊の綱渡り体験があった。

せっかく並んだのに、双子は怖がり結局長男だけが体験。

あのオレンジ色の服を着せてもらいヘルメットをかぶる。

隊員の方に支えてもらいながらロープを渡りきることができた。

お土産にここではレスキュー隊の任命カードとマグネットをもらった。

 

続いて放水体験に並ぶ。

長男は一人で、双子は二人一緒に体験。

三男は、ちょっとかかる水しぶきが苦手だったのか、ほとんど目をつぶっていた。

屋外イベントは大盛況で、どこも大行列だった。

混んでくると双子は落ち着かなくなってきた。

「スタンプ揃ったし、一通り見ることができたから、そろそろプレゼントもらって帰ろうか?」

受付に行くと、予想以上に子どもが多く、用意したスタンプラリーの用紙が在庫切れになってしまい、準備中だと話しているのが聞こえた。

「ほら、自分で渡してごらん」

3人並んでスタンプラリーの紙を渡す。

ハンコを押してもらい、景品を頂く。

「お母さん。非常食ってもらいました?」

「いえ、もらってないです」

「では、こちらはお母さんに」

5年間保存できる水・白がゆ・ミックスフルーツ入りパンケーキが入っていた。

家の避難バッグに追加しようかな、それとも、練習で子どもたちと食べてみようかな、なんて迷う。

車に着くと、待ちきれなくてプレゼントを双子が開けていた。

・消防車のプルバックカー

・消防車の絵の付いた消しゴム

・火の用心、などノックするたびに標語が変わるボールペン

・ポケットティッシュ

・24色クレヨン

 

無料イベントで、子どもにこんな景品と大人に非常食を配ってくれるなんて、豪勢だなあと思った。

 

本当は、もう一回綱渡りと放水体験がしたかったと長男がぐずっていた。

「混んできちゃって、双子が泣いちゃうから、ごめんね」

そういえば、セリオンでオレンジリボンフェアが開かれていると母が話していた。

「セリオンに行って、ジュース買ってあげる。イベントやっているみたいだから、少し遊んでからお家に帰ろう。いい?」

「セリオンに行く」

と長男も納得してくれたので、セリオンへ向かった。