最近、「頑張れという言葉が嫌い」と、よく耳にする

自分が学生だった頃は、それこそ
「頑張ってナンボ!」てな勢いだったので
頑張ることは美しきこと哉と思っていた

ただ、その当時も
「頑張れという言葉が嫌い…」という友人がいて
ほ~、世の中には頑張れが嫌いな人が…
と、初めて知ったような次第で

さらに、うつ病の人に「頑張れ」と言ったら
追い詰めることになるので、NGワードである
ということを知ったときにも「なるほど」と思った

が、しかし!

本当に頑張って、頑張って、頑張りつくした人だけが
「もう頑張らなくていいんだよ」と言われたらいいんであって、
若くて体力バリバリの諸君は

精根尽き果てるまで頑張れっちゅーの!!

「できる範囲でやればいいから」
「マイペースでね」
なんて優しい言葉で闘争心を燃やせるものか!

思えば、かつてオリンピック選手の
「とにかく楽しんでやります」という言葉にも
ひっかかりを覚えたものだが、
あれは、確かにあんなふうにしか言えない状況もあった

まだ10代や20代前半の若さで
国民のギラギラした欲望=メダル獲得を押し付けられ、
毎日、毎日、毎日
友人との遊びやジャンクフードに目もくれず
ひたすら頑張ってんのに、
メダルとれなかったら「あ~あ…」とか、ため息つかれるなんてひどすぎる

そんな彼らが「もう頑張れねぇっつーの!」と
叫びたくなる気持ちはわかる

以前はそれを理解してくれる人が
あんまりいなかったもんだから
「頑張れ、なんて嫌い」という主張が
アンチテーゼとして登場したんだと思う

でも、今は、フツーに生活してるっぽい若者たちが
「頑張れって言葉が嫌い」って言いすぎだろう?

頑張るって言葉が嫌いなら頑張らんでもいい

だが、ムキになれ

若いうちに情熱を傾けて
ムキになるものがなくてどうする!

うっとーしいほどの熱い想いは、
若者の特権なんだから

凪のような心情になるのは中年になってからでよし

数年にわたって温めていた企画が通り、
ついに書籍化が実現しそう

やった!!

といっても著作本ではなく、
編集として携わるのみだから
「そんなのたいしたことねぇや」という
編集者やライターさんも多いことでしょう

だが、しかし…
うれしいもんはうれしいね!!

07年の夏に旗揚げしてから2年弱

ようやっと
C-sideプロデュースの
書籍が出せそうです

発売されたらまたブログに書くので
みなさま、どうかよろしくお願いしまっす!


死に至る病とは絶望のことである
とかなんとか

本谷有希子は、きっと、
絶望を突き詰めたいのだな

でも、彼女の絶望の向こうには
明るい希望が透けて見える
希望にたどりつくための絶望、みたいな

作品で描かれる絶望は決して軽いものじゃないけれど、
そこには、うっすらと「笑い」が漂っている
もう諦めちゃったら笑うしかないぜ、みたいな

映画化された『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』では
腑抜けどもの絶望と愛情を存分に見せてもらった
バカで弱くて、したたかな愛すべき人々

それぞれ、とんでもねぇ絶望を抱えてるのに
人からちょっと笑われちゃうなんて、最高のギャグだ
絶望してるときに人から笑われるのはすごく嫌だけど、
存外、絶望なんてそんなもんなのかもしれない

全力で沈みきってるからこそのオモシロ
軽い落ち込みくらいじゃ笑いは生まれない
真剣にやればやるほど、滑稽が顔を出しちゃうもんですよね


そして高橋ツトム

この人の作品はまったく笑えない
ニコリともできない
むしろ歯噛みする

こんなツライ人生を背負わされるなら
死んだほうがマシだと、陰鬱な気持ちにさせられる
が、強烈に惹きつけられる

と、思っていたら
新人漫画家へ高橋ツトム先生が課したテーマが
不条理 だと

ああ、そうか
高橋ツトムは不条理を描いてきたんだ

その不条理っぷりが凄まじく
安心してページをめくれない
次のページでどんな惨劇が繰り広げられるか、わかんないから

不条理を甘んじて受けなくてはならない怒りと
それを撥ね返せないことに対する無力感

日常ではあまり思い出したくないことを
高橋ツトムは容赦なく目の前に突きつけてくる
平穏無事に生きるということが
当たり前ではないということを思い知らされる

恐るべし、高橋ツトム

読むのに気力を要するものの
「おのれ!」という気概をもたらしてくれる

予定調和の幸せな物語も好きですが、
絶望と不条理
この2つが作品中にあると心震わせられる

本谷有希子と高橋ツトム
どちらも絶望エンターテイナーである

追記:
絶望を書く本谷ちゃんの名前は
「希望が有る」有希子なのでした

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫)/本谷 有希子
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地雷震 1 新装版 (アフタヌーンKC)/高橋 ツトム
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