第36回スペインギター音楽コンクール観戦記 | 千葉ソロギターサークル公式ブログ2

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千葉市を中心に活動しているクラシックギターのソロ演奏を趣味とする愛好家団体千葉ソロギターサークルです。アマチュア主体ですがプロやプロを目指す若手も多数在籍。コンサートや各種イベントを開催しギター音楽を紹介。2008年11月19日設立。

【写真1】入賞者の方々(左から5位小林龍和さん、3位杉田文さん、1位仲山涼太さん、2位松島淳さん、6位小林政貴さん)

 

【写真2】優勝した仲山さんの表彰式でのあいさつの様子

 

【写真3】会場の台東区ミレニアムホールの様子
※写真は本文の後にも掲載していますのでご参照ください。


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皆さんこんにちは。
遅くなりましたが、10/14(日)東京・台東区ミレニアムホールにて開催された、第36回スペインギター音楽コンクールを観戦しましたのでレポします。
コンクール当日、会場から経過と結果速報をFacebookでお知らせしましたが、改めてまとめとして写真もたくさん掲載しながらお伝えしたいと思います。
まずは、本選結果は下記の通りでした。
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【第36回スペインギター音楽コンクール本選結果】(敬称略)

第1位 仲山涼太(大阪)
第2位 松島淳(京都)
第3位 杉田文(東京)
第4位 渡邊華(東京)
第5位 小林龍和(東京)
第6位 小林政貴(福島)

今回の本選結果順位は、私の予想と完全に一致しました。これまで多数のコンクールを観戦して来ましたが完全に一致したのは初めてでした。予選での印象通り今回は本選でもやはり関西勢が強かったです。入賞者の皆様、おめでとうございます!
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本選入賞者以外で45歳以上の男女に贈られる賞は下記2名の方が受賞しました。山口さんは千葉ソロギターサークルの仲間です。おめでとうございます!
マドゥーラ賞 前田恵里(京都)
マドゥーロ賞 山口直哉(千葉)
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今回の2次予選会には、1次予選を突破した43名がエントリー。4名が欠席したので実際には39名で競われました。
2次予選の課題曲はタレガのアラビア風奇想曲、本選会はアルベニスのアストリアスでした。
2次予選会は主催協会のギタリスト11名で審査。本選会は、濱田滋郎(音楽評論家)、洪再添(作曲・指揮)、上原由記音(ピアニスト)、中島晴美、河野智美、本木盛夫、村治昇、青木一男、新井伴典、河竹道夫、木村義輝、建孝三、渡辺隆(以上ギタリスト)の各氏と言う錚々たるメンバーが審査していました。
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私は2次予選会全員を聴きましたが、私の評価の高かった方は下記の通りです。あくまで私の個人的な評価です。(敬称略、順不同)
S :仲山涼太、松島淳、杉田文、渡邊華
A+:新井康史、大蔵奏太朗、高橋力、曽根知輝
A :緑川敦彦、山本護、本多磨弥
A-:小林龍和、厚地翔太、廣岡甲太郎、川村和香菜、米澤勉、近藤勲、山口直哉、中川角成、高橋慶匡
ちなみに6位入賞した小林政貴さんはB評価でした。
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評価の高い順にS、A+、A、A-、B+~(以下省略)となります。Sは確実に本選に行くと思われる方、Aは本選に行けそうな方、B、Cは本選に行くのは難しいと思われた方です。
実際に本選に進んだのは上記1~6位の6名で、ほぼ私の予想通りでしたので個人的には予選結果には納得しました。
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久しぶりの演奏を楽しみにしていた大阪の宇田奈津美さんは欠席しましたが、もし出場していれば優勝又は上位入賞していたと思われただけに残念でした。
上位入賞者の演奏について、私が感じた点を簡単に書いておきます。今後の参考にして頂ければ幸いです。
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第1位 仲山涼太(大阪)
音量が豊かでダイナミックで迫力のある演奏が持ち味の奏者。以前は荒々しさが目立つ部分も多かったが、この日の演奏は持ち味のダイナミックさはそのままに、柔らかい音色やしなやかな音楽作りも感じられる演奏になっており、優勝に相応しい演奏だと感じた。アストリアス演奏時の右手爪の音(雑音)が気になった。ダイナミックさは十分に持っているので、音色の美しさや繊細な表現力を追求すれば更に良くなると思う。

第2位 松島淳(京都)
優勝した仲山さんと同様ダイナミックで迫力のある演奏。美しく煌びやかで伸びのある高音とド迫力の重低音が魅力で音量も申し分なし。音色や表現力も素晴らしく優勝してもおかしくない演奏で、優勝者との差はほとんど無く、審査員の好みの問題だったように思う。演奏スタイルや目指す方向性が、ギターはこのように弾いて欲しいという私の好みと一致する演奏であった。早いパッセージを美しい音で精度高く確実に演奏すれば更に良くなると思う。

第3位 杉田文(東京)
丁寧で堅実な音の積み重ねがあり、演奏技術にはったりやごまかしが無く、音楽に真正面から取り組んでいる事がうかがえる好感の持てる演奏であった。ただ、上位の関西勢の個性豊かでダイナミックな演奏と比較すると、どうしても迫力に欠けこじんまりとまとまっている感じがした。音色はきれいだが、音量を大きくしたり、音楽の持つ大きなうねりのような迫力のある表現を研究すると更に良くなると思う。

第4位 渡邊華(東京)
全体的に杉田さんの演奏と同じような感じで、一言で言うとおとなしい演奏だと感じた。一つ一つの音を大切に丁寧に確実に弾いているのだが、迫力や個性と言った訴えかけるものが少なかった。高い演奏技術を持っているので、音楽の大きさを感じさせる自分なりの表現力や個性を追求すると更に良くなると思う。

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表彰式で審査員を代表して審査講評をした濱田慈郎氏からは、今回の出場者に対し日頃の精進に対するねぎらいと共に、今回の出場者は全体的に例年のレベルに達していなかったので更に精進して欲しい(趣旨)との激励の言葉があった事を記しておきます。

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今回は頑張って多数の方々と写真を撮って頂きました。皆さん、結果が出る前に入賞を見越しての撮影でしたが、ほぼ正解でした。今回入賞を果たせなかった方はまた来年頑張って下さい。
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また、東京芸大で学んでいるギタリストの志野文音さんとも知り合いになりました。ちなみに、東京芸大出身のギタリストは私の知っている限りでは、志野さんで3人目です。
志野さんは協会発行の楽譜「スペインギター音楽名曲コレクション」の販売を担当していましたが、可愛い販促の言葉に乗せられて?思わず第1巻から3巻まで全て購入しました(笑)。協会員になると1冊2,500円が確か1,700円の割引価格で購入する事が出来るとの事でした。会員の方は購入時に会員という事を告げると割引価格で購入できますので、お忘れなく。
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私は、日本・スペインギター協会の会員なって初めての観戦でしたが、今後は周りのギタリストに出場を勧めたり、或いは自分が出場したり?少しでも協会の発展に協力したいと思います。
出場者の皆さん、審査員の先生方、スタッフや観客の皆様、お疲れさまでした。 また来年も楽しみにしたいと思います。
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【写真4】表彰式での入賞者6名

 

【写真5】優勝した仲山涼太さん

 

【写真6】第2位の松島淳さん

 

【写真7】第3位の杉田文さん

 

【写真8】第4位の渡邊華さん

 

【写真9】マドゥーロ賞の山口直哉さん

 

【写真10】マドゥーラ賞の前田恵里さん(右から2人目)とマドゥーロ賞の山口直哉さん

 

 

【写真11】表彰式の様子

 

【写真12】審査講評をする審査委員長の濱田滋郎氏

 

【写真13】審査講評をするピアニストの上原由記音氏

 

【写真14】優勝した 仲山涼太さん(右)と私

 

【写真15】第2位の松島淳さん(右)と私

 

【写真16】第3位の杉田文さん(右)と私

 

【写真17】第4位の渡邊華さん(右)と私

 

【写真18】大蔵奏太朗さん(右)と私

 

【写真19】曽根知輝さん(左)と私

 

【写真20】右より本多磨弥さん、高橋力さん、私

 

【写真21】楽譜販売担当の志野文音さんと私

 

【写真22】志野さんの可愛らしさに乗せられて全3集を購入(笑)

 

【写真23】出張ショップ販売担当の竹内永和さん

 

【写真24】2次予選会の出場者名簿(演奏順)

 

【写真25】本選進出者6名の発表の瞬間(合格者は貼り紙で掲示)

 

【写真26】本選出場者6名の名簿(演奏順)

 

【写真27】多数の協賛各社の名簿

 

【写真28】当日配布されたプログラム

 

【写真29】コンクールのチラシ(出場者名簿と自由曲掲載)

 

以上。

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