田部井辰雄クラシックギター・マスタークラス開催終了 | 千葉ソロギターサークル公式ブログ2

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千葉市を中心に活動しているクラシックギターのソロ演奏を趣味とする愛好家団体千葉ソロギターサークルです。アマチュア主体ですがプロやプロを目指す若手も多数在籍。コンサートや各種イベントを開催しギター音楽を紹介。2008年11月19日設立。

【写真1】田部井辰雄先生と受講者6名の記念撮影

 

【写真2】会場の様子

 

【写真3】田部井先生と私

 

【写真4】田部井先生と山口さん

 

【写真5】田部井先生と杉山さん

 

【写真6】田部井先生と川山さん

 

【写真7】田部井先生と上原さん

 

【写真8】田部井先生と三谷さん


ぴかぴか(新しい)
皆さんこんばんは。
昨日10/30(日)9:00~18:00、栃木県在住のプロギタリスト田部井辰雄先生を千葉にお招きしてマスタークラスを開催しました。
会場は千葉市生涯学習センター地下1F多目的室。主催は千葉ソロギターサークルです。今回も6名のレッスンと、レッスン終了後にミニコンサートをやって頂きました。
聴講生はこれまでで最高の11名でしたので、途中で何回も椅子を追加しました。田部井先生の人気ぶりがうかがえます。

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田部井先生のレッスンは、これまで私が開催した数名の先生方の中でもとりわけ特徴のあるものでした。
一番の特徴は何といってもフレージングや歌心の追及です。少し具体的に言うと強く弾く音、弱く弾く音、テヌートする音、スタッカートする音、レガートに弾く音、硬い音、柔らかい音などを音楽的にふさわしい場所でふさわしい音を見極め、使い分けることです。
またそれらは、なかなか教則本などには書かれておらず、音楽の全体構成を考えて自分なりに決めていく必要があります。この日のレッスンでは、受講生が仕上げてきた曲を聴いて、音楽的により良い表現になるように、また十分に意味を考えずに弾き流しているところは的確に指摘しどのように弾いた方が良いかを具体的に弾いて示して下さると言う指導をして下さいました。
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音楽的な表現は最終的には演奏者好みや個性や感性で決まるので、音楽の基礎知識を学ぶのはもちろんだが、色々な経験をして見聞を広め、感覚を研ぎ澄まして感性を磨く必要性を強く感じました。自分はこの曲で何を感じ何を表現したいのか、明確なイメージを持つことが大事だと感じました。漠然と弾いてはいけないのです。一つ一つの音には全て意味があるのです。
このような音楽に取り組むにあたって基本的な事に改めて気づかせてくださった田部井先生のレッスンは、受講生のみならず聴講生も含めその場にいた全員にとってとても参考になるレッスンでした。

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田部井先生は、今回のマスタークラスの開催が決定してすぐに、受講生の曲目を早く知らせて欲しいとリクエストしてきました。曲の勉強をしてくるためとの事でしたが、当日のレッスン風景を見て、その言葉の意味が分かりました。
田部井先生は、受講生全員の曲目を全て暗譜するほど準備してきていました。過去に一度も弾いたことが無い曲もあったとの事ですが、それらも含めて全て暗譜していました。そしてレッスンの中でほとんど全曲を実際に弾いて見本を示してくださいました。
これはなかなか出来ることではないと思います。実際にギターを弾かずに言葉での指導で済ませる方もいるかと思いますが、実際に目の前で弾いて示して下さることでより明確に伝わる事もあると思います。レッスンしながら田部井先生のコンサートも同時に聴いているかのようでした。本当にありがとうございました。
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あと強調して書いておきたいのは、田部井先生の持つ美しい音です。ただ美しいだけではなく力強く迫力があり、時にはささやくような音です。名器ハウザー1世が持つギターの楽器としての魅力を最大限に引き出していました。70歳の高齢にもかかわらず、まだまだ現役バリバリの演奏でした。私も70歳になっても田部井先生のように元気にギターを弾きたいものです。
ちなみに今回のレッスンでは、田部井先生はギターを2台持参していました。田部井先生のこのマスタークラスにかける思いが伝わるようです。1台は西野のハウザーモデル、もう一台はハウザー1世です。どちらの楽器も良く鳴っていました。いや田部井先生によって鳴らされていたというべきかも。

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私が田部井先生の演奏を初めて聴いたのは、1980年にフォンテック社から出た田部井先生のメジャーデビューアルバム「プレリュード」です。もちろん当時はCDはまだ無くLPレコードです。
そのLPに針を落とした瞬間、1曲目のバッハの平均律クラビーア曲集第1巻のプレリュードの音に衝撃を受けました。何とも美しくふくらみを持ったつやのある音!名器ハウザー1世から繰り出す瑞々しくも生々しい田部井先生の音を見事に捉えた優秀な録音でした。本当に目の前で生演奏を聴いていると錯覚するような素晴らしい録音でした。そのLPはCD化されておらず、貴重な音源となっています。
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今回、田部井先生を千葉にお招きするにあたって、その当時の衝撃の思いが蘇り、そのLPの冒頭の1曲バッハのプレリュードを是非生演奏で聴いてみたくなり、ミニコンサートで弾いて欲しいとリクエストしました。田部井先生はその思いにこたえて下り、そのLPで弾いていたもう1曲のバッハ曲無伴奏ヴァイオリンパルティータ第1番のサラバンドと共に実際に弾いてくださいました。感激しました。30数年来の夢がかないました。持参していた田部井先生自編の楽譜まで頂きましたので、何時になるか分かりませんが、いつか弾いてみたいと思います。少しでも田部井先生の音に近づきたいと思います。打上げでLPにサインをして頂いたのは言うまでもありません(笑)。

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私はこれまで若手からベテランまで、色々なタイプのプロ演奏家を千葉にお招きしてマスタークラスを開催してきましたが、最近はある明確な目的意識をもって人選をさせて頂いています。
一言でいうと、自分がレッスンを受けてみたいと思う方です(笑)。最近ではそれに加えて、30~40年前の私が学生だった頃に聴いていた、憧れの演奏家の方々に実際に来ていただいていることです。先日の渋谷環先生や今回の田部井辰雄先生です。私にとっては夢のような企画であり出来事です。若いころには叶わなかった夢を、今実現させている感じです。このようなことが実際に出来るという事は、本当にありがたいことです。千葉にお越し下さった全ての先生方には心より感謝いたします。
幸いにも私は現在千葉に住んでおり、ギター界の著名人が多数いらっしゃる関東各地から距離的にも近く、お招きするのに好都合なんです。今後もいろいろな憧れの方々に巡り合う事が出来るように、頑張りたいと思います。

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レッスン終了後には、待望のミニコンサート。狭い部屋で、目の前2メートルほどの距離で美しくも迫力のある演奏を堪能させて頂きました。とても贅沢な気分でした。アンコールにも応えて下さり、中学時代から55年間弾いているというヴィラ=ロボスの前奏曲第1番を演奏して下さいました。
ミニコンサート終了後は、田部井先生を囲んで出席者全員に自己紹介と感想や質問などを行う座談会も40分ほど行いました。
その後は、会場を千葉駅前の居酒屋さんに移して夕食会を兼ねて11名で打上げ。いろいろな楽しいお話で盛り上がって充実の1日が終わりました。
田部井先生、そして運転手をして下さった奥様、受講生、聴講生の方々、お疲れさまでした。そして応援して下さった方々も含め全ての方に感謝します。今後も頑張ります。

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会場では当日のプログラムの他、11/30大沢美月さんも出演するギ連のジョイントコンサートのチラシ、12/9高橋奈菜さんのリサイタルのチラシ、12/23千葉ソロギターサークル第8回定期演奏会のチラシも配布させて頂きました。高橋さんは私の地元千葉県県在、大沢さんと共に才色兼備の若手ギタリストですので、今後も千葉ソロギターサークルで応援して行きたいと思います。

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次のイベントは、11/13(日)千葉市美浜文化ホール4F第1スタジオに大阪在住のギタリスト、岩崎慎一氏をお招きしてマスタークラスを開催します。

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【写真10】私のレッスン風景

 

【写真11】上原さんのレッスン風景、右手のタッチの指導

 

【写真12】三谷さんのレッスンの様子

 

【写真13】田部井先生のミニコンサート

 

【写真14】田部井先生のミニコンサート

 

【写真15】レッスン後の座談会

 

【写真16】レッスン後の座談会(立って話をする田部井先生の奥様)

 

【写真17】打ち上げの様子

 

【写真18】男性陣

 

【写真19】女性陣

 

【写真20】田部井先生のメジャーデビューアルバムにサインを頂き感激の私

 

【写真21】当日配布したプログラム