マジシャンおじさん | 伝説の終焉

伝説の終焉

音楽ファンサイトCSDを運営するRAIMU総帥の雑記

あの当時僕はまだ小学生で、たまに家に遊びにやってくるおじさんのマジックを見るのが大好きだった。

僕が中学生くらいになると、おじさんは家に遊びに来なくなり、僕は僕で友達やゲームに夢中になっていた。

僕が高校生になった時おじさんは、心臓の病気で

「あっ!」

という間も無く亡くなった。

僕は、おじさんが亡くなっておじさんが居たことを思い出した。

それから数年後僕はなんの因果かマジシャンの仕事をしている。

もしかしたら、小学生の頃に見たおじさんのマジックが心の何処かに引っかかって

今の仕事をしているのかもしれない!?

なんだか急におじさんのお墓に行きたくなって車に飛び乗ってお墓に向かった。

お墓は、街並みと海が綺麗に見れる高台のステキなところだった。

おじさんの墓前は、誰も掃除や手入れをしていないのか

ひどく汚くひどく色あせているように見えた

「おじさん・・・おれ今おじさんと同じマジシャンの仕事してるんだよ」

返事の返ってくるはずのないお墓に手を合わせて僕は言った。

デロデロデロデロ

すると、おじさんが現れた



「元気にやっでだが、おめっ!」

死んだはずのおじさんは、ひどい訛りで僕に話しかける。

僕は、動揺した。

死んだはずのおじさんが、話しかけている・・・

いや、それよりもおじさんのいでたちに動揺している・・・

「おっ・・・おじさん!」

と、話しかけようとしたらすでにおじさんの姿はそこに見えなかった。

もしかしたら、おじさんのマジックだったのかな?



なんて思いながら、僕は怪訝な気分で家路に帰った。