あけましておめでとうございます。

ことしの干支「卯年」は縁起のよい年とされているようです。

とくに耳が大きいことは、「情報に敏感」を意味し、早めに対処することで災いを福に転じることが出来ます。

ことしも新しい医学の進歩に早く対応して、先進治療を取り入れて行きたいと決意を新たにしております。これからもよろしくお願い申し上げます。

ことしも治療法シリーズを続けていきます。


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治療法シリーズ 8: がん治療の『遺伝子導入』


ベクターを腫瘍内注射すると、腫瘍細胞上のコクサッキーアデノウイルスレセプターと結合し、食作用によって腫瘍細胞内に入り込みます。細胞に入った外来性p53遺伝子はp53蛋白を産生して抗腫瘍作用を発現します。ベクターであるアデノウイルスはすぐ細胞膜に結合するため、正常細胞にも侵入します。すでに述べたように正常細胞にp53遺伝子が取り込まれても問題は生じません。また、通常のアデノウイルスが細胞内で自己増殖し、再び細胞外に出て再感染を起こすように、この遺伝子が複製して、さらに多くの細胞にp53遺伝子が広がることもありません。がん細胞から遠く離れたところからp53遺伝子を注入しても、がん細胞にたどり着くまでに多くのp53遺伝子が正常細胞で消費されます。これでは効率がきわめて悪いのでp53遺伝子は腫瘍内に直接、注入することが要求されます。針で腫瘍を穿刺して、腫瘍内部に直接投与するのが一般的です。しかし、頭蓋骨に囲まれた脳内の腫瘍や、腹部の深部にある腫瘍などの、針の届かないようなところに投与するには困難が生じます。新しい腫瘍血管を引き込むがん細胞の性質を利用して、血管内治療を行なえば、カテーテルを腫瘍血管に入れることで、腫瘍内に投与することができます。これがCSクリニックで行なっている『遺伝子血管内治療』です。






日本癌治療学会に参加して 


副院長 大井 節子



 10月末に京都よーじやで開催された日本癌治療学会に参加してきました歩く

IVRによるガンの局所治療、緩和医療、腹膜転移の治療など、興味深く拝聴しました。

治療成績を聞き、今後に明るい展望を持ったのと同時に、手前味噌ながらCSクリニックの治療の良さを再認識しました↑

また、癌治療学会では珍しいことですが、抗酸化剤アルファリポ酸に関する演題がありました。

アルファリポ酸は、一般には、ダイエットサプリとして認識されていることが多いようですが、ガン治療についても大きな効果が期待できるもので、CSクリニックでは、ガン治療に取り入れていますきらきら

アルファリポ酸は、脂溶性水溶性双方の性質をもつ血液脳関門を通ることができる、強力な抗酸化剤(ビタミンCやEの数百倍)であるばかりでなく、補酵素として代謝調節作用、有害金属のデトックス作用があり、細胞の転写因子に働きかけ遺伝子の発現を調整することがわかっています。今後さらに研究がすすめられることと思いますが、CSクリニックでも積極的に取り組んでいきたいと思っていますにこキラキラ





私の帯状疱疹も治まりつつありますが、原因であるからだの中の水痘ウィルスはかなり、ひと暴れしてくれました。ウィルスは感染してからだの細胞のなかで増殖して仲間を増やします。そして、隣の細胞に感染というかたちで移動して広がっていきます。すべてのウィルスが感染すると悪さをするかというと、そうではありません。おとなしく、何もからだに影響を与えず、ただそこにいるだけ、というものもあります。われわれが問題にするのは、からだにとって都合の悪いことを次々と起こしてくれるウィルスです。

では「癌治療にて使われるウィルス」はどちらのウィルスでしょうか?治療法シリーズの続きです。




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治療法シリーズ 7: がん治療の『ウイルスって怖くない?』


現在、遺伝子治療として使われている5型アデノウイルスはアデノウイルスの中で最も発病性の低いものです。ウイルスベクターは、ウイルスの殻とウイルス遺伝子の一部を使い、ウイルスの病原性を発現する遺伝子を切り取り、代わりに薬となる遺伝子をはめ込みます。そのため原則として、ウイルスベクターには病原性はありません。野生型の5型アデノウイルスは自然界の中によく存在しているウイルスで、人体中にもよく潜んでおり、通常では発病性はありません。さらにウイルス遺伝子のE1遺伝子群を切り取った5型アデノイルスは、細胞に進入しても複製はできません。目標以外の細胞で治療用遺伝子が働くと、細胞や器官の機能を損なったり、癌化を起こす可能性が考えられますが、
p53遺伝は「正常な遺伝子」なので、基本的には問題は生じません。 細胞は必要な遺伝子だけをそのつど利用するので、治療用遺伝子が必要とされない細胞では治療用遺伝子は働かず問題は生じないと考えられています。