■街路樹の話
今年も街路樹の剪定の時期になりました。
ここ数年、浜松市の街路樹の剪定がきつすぎるのではないかという意見を良く聞きます。
実際に私もそう思っていましたので、管理をしている方に電話で聞いてみました。
たまたま知っている方で、緑も専門の方でした。
まず、とにかく「木が大きくなりすぎた。」ということでした。
植栽当時は、早く立派な並木を作ろうとして大きくなる木を植えたのですが、スペースが狭かったのですね。
木が大きくなって困ることは
・信号が見えにくくなる。
・強風で木が倒れたり、枝が折れたりしてしまう。
・枝にトラック等が接触する。
・接触したところから腐りだして、幹や枝が折れる。車や歩行者に危険。
・電線にあたる。
・落ち葉が増える。
・隣接する民地に枝がはいってしまう。
等などあります。
民地にはいった場合は、その枝だけを剪定すれば良いようですが、
木の枝ぶりにはバランスがあるので、片方の枝だけを剪定すると木が傾いてしまいます。
ですから、バランス良く、両側を剪定しなければなりません。
また、木は、地上の枝の張り具合と地下の根の張り具合は同じぐらいです。
ですが、街路樹の場合はどうでしょうか。
根が窮屈そうで枝と根のバランスが悪そうです。
そのためにも剪定が必要です。
それにしてもあの「強剪定」はないのではないかと聞いてみたところ、
「木が大きくなりすぎたので、一度切り戻しをして、木をコンパクトにして樹形を整える。」とのことでした。
ですから、切ったばかりは痛々しいですが、段々と格好を良くするそうです。
つまり、今は大きい木を小さくする過渡期なので経過を看守って下さいということです。
立派な並木は、都市の風格のある景観を作り、夏には日陰を秋には紅葉と多くの恩恵を与えてくれます。
一方、落ち葉の苦情等が多いのも事実ですが、街路樹愛護会などの市民活動も活発になっています。
街路樹に関しては行政だけではなく市民も一緒になって取り組んでいければ、
強剪定も減っていくのではないかと考えます。
今年は、先日の台風の潮風害で、きれいな紅葉が見られないかもしれませんが、
剪定の時期は紅葉の後にして欲しいですね。
そしてやっぱり、もう少し枝を残して、冬の葉のない時期でも、
あまり痛々しくない樹形にしておいて欲しいものです。
HM@Park