「ものづくり」の重要性
日本は昔から資源を輸入し、それを加工して商品として負荷価値を付けて売ることで生きてきたと信じているところがありますが、江戸時代には外界との接触をほとんど行わなかったにも関わらず、生きていくことができた稀有の民族とも言えます。
鎖国と安定した長期政権がもたらしたものは、成熟した文化や芸能があると思います。
今、日本の抱えている問題は、少子高齢化であり、世界的には環境破壊による温暖化ではないでしょうか。
巷ではスローライフとか農村に移住して一線から退いた生き方が紹介されていますが、
歳をとれば都会に住んだ方が、救急車に乗れば5分程度で総合病院に行くことができますので、
確実に長生きすることができると思います。
だだし、どことは言いませんが80万人を越える大都市でも、車がないと生活できない交通網が貧弱な政令市もありますので、
高齢により車の運転ができない状況になった時、もっと高齢者にやさしい街作りが必要だと思います。
各地で路面電車の現代版であるLRTの推進や地域通貨としてのエコマネーを普及すべく活動がされていますが、
高齢化や環境対策に効果があるかどうかは、やはりそこに住む人が積極的に利用することが鍵になると思います。
政治家の先生が将来を見据えて決めたことであるならば、我々は「しゃにむ」に付いて行くことが重要です。
日本の主要産業は関連産業を含めて車産業に寄るところが大きいことは、私の住む街でも如実に感じられますが、
車ビジネスはいつまで続くのでしょうか。
確かに石油を燃料として動く物としては、他のどんなエネルギーより安価で効率が良いため、
これに代わる画期的なものが出てこない限り車産業はまだ大丈夫と思っているのは私も同じですが、
いつまで続くか不安もあるため、次の産業を育てる必要があることも事実です。
日本にはすばらしい技術者がまだまだ大勢います。
団塊の世代が担ってきた日本の技術を伝承し、さらに新しい技術を育てるためにも、
技術者が挑戦し新たな夢を追いかけられる産業が必要だと思われます。
アメリカから発祥したIT産業は、軍需産業の民間転用でありマネーゲーム社会を作ってしまいました。
マネーゲームからは、人間の将来はありません。
最近では小学生から株取引や英語を教えたりしていますが、
道具は使えるけれど何をしていいのかわからない人間を育ててはいないでしょうか。
中身が重要です。
その意味で小学生には、もっと「ものづくり」を体験し、完成した時の感動を持たせる教育をすべきではないでしょうか。
今年は、11月に静岡県でユニバーサル五輪が開催されます。
所謂、技術者の技能を競うオリンピックです。
日本はまだやれるのか、是非注目したいと思います。