今回は熱中症予防のための水分補給のポイントについて説明していきます!

第1回目として“汗”についての内容を説明させて頂きます!!

読者登録してね

●汗とは?

人間は正常体温があり36.5℃前後(直腸温で37℃)とされています。体温が42を越えたり、30℃以下に低下すると死に至ります。そのため体温の調節が必要であり、体温が上昇すると発汗によって体温を低下させる機能が発動されます。つまり、水分補給をすることで発汗によって失われる体内の水分を補わなければ体温調節ができなくなってしまうのです。

その汗の成分は99%が水です。その他の1%にはミネラルと呼ばれる微量の成分が含まれています。ミネラルの中で一番多いのは塩化ナトリウム(塩)であり、0.65%ほど含まれています。その他には尿素・乳酸・カリウム・アンモニア・カルシウム・マグネシウム・重炭酸イオンなどの電解質が含まれています。

 

ではその汗はどこから作られるのでしょうか?その元は実は血液です。体温の上昇が起こり、体温を低下させる必要性が出た場合、脳の視床下部というところから汗をかくための指令が送られます。その指令によって血液から汗腺に血漿と呼ばれる水分とミネラルが送られます。そして汗腺の中を移動している際にミネラルは体内へ再吸収され、皮膚に出てくる際にはほぼ水分のみという状態となり、これが汗です。

汗が出る元になる汗腺は実は2歳半までに過ごした環境で数が変わると言われています。暑い地域で育った人と寒い地域で育った人では、暑い地域で育った人の方が汗腺が多く、汗をかきやすい人になるのです。この2歳半以降、汗腺の数は決まってしまいますが、運動を盛んに行ったり、高温環境で生活をしたりすると、個々の汗腺の発汗機能が高まり、汗をかきやすくなります。また、暑熱順化といって暑い時期に汗をかきやすくなるのもこれと同様の内容で起こります。

 

汗をなめるとしょっぱいという経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか?それは体温が徐々に上昇していくと汗をかく量が増え、ミネラルの再吸収が追いつかなくなることで汗(水分)内に塩化ナトリウムを中心としたミネラルが体表に出て行ってしまうのです。その汗はベタベタといた汗となります。

このミネラルがとても大切です。なぜかというとこのミネラルが筋肉を収縮させたり弛緩させたりするために必要だからです。

なので運動時の熱中症予防のための水分補給は水だけでは不足してしまうのです(1時間以上運動する場合)。

 

●のどが渇いたのは脱水が始まっているサイン!

 のどが渇いたと感じるのは体内の水分が1%損失された程度で感じます。50kgの方であれば500mlとなります。たかが1%と思われる方もいるかと思いますが、人間は体内の3%の水が失われると汗が出なくなってしまいます。これは、体内の水分が体温調節のみならず①体内の様々な物質を溶かして化学反応を起こさせる溶解作用と②老廃物の排泄や栄養物質の運搬などの運搬作用に使わる作用があり、これらの使用される水分が少なくなると身体を正常に維持できなくなってしまうので体温を下げる機能を無視してしまい、汗がいったん止まってしまうのです。しかし、汗が止まれば体温調節が出来なくなり、体温は急上昇。成人であれば体内の水分が3%以上不足すると顕著な脱水症状が現れてしまい、熱中症になるリスクが高まってしまいます

 

のどが渇いたら必ず水分補給を行いましょう!

 

●1度に吸収できる量は?

1度に吸収できる量はコップ1杯程度(200250mL)であり、1度にがぶ飲みしても尿として排出されてしまいます。1時間で800ml程度しか吸収できません。

飲料の温度は515℃程度が適しています

 

 

これで汗についての説明は終わりです!

次回は水分補給の歴史についてご説明させて頂きます!!

 

当団体HP:http://csc-lab.jimdo.com/

当団体FB:https://www.facebook.com/csclab.2015/