今回から肉離れについて情報を発信していきます!
まずは基礎知識からです。
肉離れとは、筋肉に急激で強い収縮が起こったときに、筋線維や筋膜の一部に損傷をきたす状態です(図1)。
発生部位として、ハムストリングス(大腿部後面)、大腿四頭筋(大腿部前面)、下腿三頭筋(下腿部後面)での発生が多くみられます。
好発年齢については、17歳が全体の約20%を占めるといわれています(1/3が中学性、2/3が高校生)。
走る、跳ぶといったスポーツ活動中に生じやすく、種目別では、陸上競技における短距離走での発生頻度が最も高く、陸上競技の跳躍種目、サッカー、野球、ラグビー、バスケットボール、テニス、バレーボールが続くとされています。
症状および重症度については
・軽度(筋線維が引き伸ばされ局所の圧痛や皮下出血がみられる)
⇒自覚症状:痛みがあるが自力で歩ける
・中等度(筋線維の断裂があり皮膚の陥凹や運動時痛がみられる)
⇒自覚症状:痛みが強く何とか歩けるか歩行困難
・重度(筋肉自体の断裂があり陥凹や運動時痛が著明にみられる)
⇒痛みが強く歩行困難
に分けられています。肉離れは、一度発生すると長期間の治療を必要とし(治癒までに軽度で1~2週程、中等度で1~2ヶ月程を要し、重度の場合には手術が必要な事もあります)、再発の可能性も高い障害です。
再発の要因としては、筋肉が治癒しない段階で復帰してしまう事が挙げられます。
痛みが無くなって安心するのではなく、筋肉の柔軟性・筋力が十分に回復してから競技へ復帰する事が重要です。