サザエさんと言えば、49年も放送が続いているお化けアニメだということは皆さんもご存じの通りだと思う。
ここのところ、サザエさんに対して「違和感」を持つ人がネットを巡回していると意外と少なくないという事を感じる。
ただし…その違和感の多くは、出演している声優の死亡や降板により「登場人物の”声”が変わった」とか「主要スポンサーが大手家電メーカーであるにも関わらずテレビなどの家電が古い」とか「人物・ストーリーが現代に合っていない」と言った誰が見ても理解できるものである。
私もサザエさんに対してこのような違和感を持つひとりである…でも、自問自答しているうちにそれは上記にあげたいわゆる「わかりやすい違和感」ではないという事に気が付いたのだ。
一部の人達がサザエさん一家を「理想的な家族のあり方」と掲げる一方…「理想ではないと思う人は8割近く」存在するのも事実。
もちろん(?)私は8割近くの方に部類されると思う、実際サザエさんを観ていると多くの人が感じる違和感以上に「息苦しさ」を強く感じる…なのでここ数年は観ていないですけどね。
サザエさん一家(厳密に言うと磯野家とフグ田家)はいわゆる「3世代同居」で、親世帯と子世帯が物理的に分離している二世帯住宅ではない「完全同居」の形態を取っている。
私の持つ「息苦しさ」の正体は「3世代同居」にあるのではないかと思うところがある…私は子供の頃、この一家のような3世代同居で過ごしたのだ。
3世代同居を経験した立場から言わせてもらうと「同居にメリットなど一つも無い」ということだろうか?
まぁ、これは同居する「相手」にもよるのだろうけど…うちの場合は最悪だった。
サザエさん一家の場合は「妻(サザエ)との親の同居」だけど、うちの場合は母親から見たら「夫の親」との同居だ…一般的な同居の形態ではあるが、そこに至るまでが最悪だった。
この”夫”(あえて父親とは呼ばない)はとにかく最悪な男だと思っていたし、今でもそう思う…東京生まれ東京育ちだが、東京の「ド田舎」と呼ばれるような場所で生まれ育ち、ドケチで独裁者気質を持つDV男を父親に持ってしまい「長男教」をとことん刷り込まれた模様(そのためか?弟がいるらしいが絶縁状態)、勤務先はテレビCMも流れる有名上場企業であったが本人が低学歴であるためいわゆる「スペック(あまりこの表現好きじゃない)」は低い。
浮気やギャンブルに手を出すようなタイプではなかったが…「趣味に生きるタイプ」の人間で、色んな意味で家庭を省みるようなタイプの人間ではなかったと記憶してる。
結婚当初は別居していたが、今の私のように「持ち家」ではなく賃貸住まいだった。
同居のきっかけになったのは弟(例によって絶縁状態・消息不明)の誕生である、現在の住居が手狭になってきたからであると思われる。
そこに至るまでの経緯が最悪だったのである、この”夫”は父親の気質をそのまま受け継いでいた模様で「同居が嫌なら出ていけ」と言い放ったそうだ…ここまでくると「モラハラ」とかの域を越している、これ発言小町あたりに投稿したら「即、離婚すべき!!」というレスがつくだろう。
しかし、母親はここでその”夫”の「言いなり」になった…この時点で母親は”夫”と対等な「パートナー」ではなく、”夫”家の「嫁」として何十年も”夫”やその親の言いなりになって生きていく道を自ら選んだのである。
この母親の「選択」が私を苦しめる原因となったのは言うまでもない。
ドケチな”夫”の父親が完全分離の「二世帯住宅」に建て替えるわけもなく、度重なる増築を重ねた家に更に「2階を増築した」家での完全同居は物理的にも精神的にも「息苦しい」以外の何物でもなかった。
母親はこの家で自分を完全に犠牲にして「嫁」の役目を務め続けた。
この母親も厄介で、典型的な「機能不全家庭」で育ち…おまけに彼女の母親(私から見たら祖母)は母親が生まれる前からとある新宗教に傾倒しており、母親もその宗教に傾倒していた(”そういうもの”だと刷り込まれていたそうだ)。
母親の実家は、むしろ貧困に近い状態にあると言ってもおかしい状態ではない…そんなボロ屋に不相応な「立派過ぎる仏壇」が置いてあったのも子供ながらに「違和感」を持っていたが、今思うと彼女達はそのようなものにでもすがっていないと心のバランスが取れなかったのかもしれない。
当時、同居を強いられていた家は家族6人が住むには狭すぎた…「独裁者」の存在する家で私たちの居住スペースはあまりにも狭く、プライバシーも無いに等しい状態だったのだ(実際10代後半まで自分の”個室”が無かった)。
ここでサザエさんに話を戻したい…サザエさんの「家」は私が強いられた同居家と比較して、家族7人が住むには狭いというわけではないが「プライバシーが無い」というところに共通点を感じる。
サザエさんの家にはトイレとお風呂以外「ひとりになれる個室」が無い、それは私の場合でも同じだったがうちには独裁者がいたのでもっと悲惨だった。
家の中に独裁者がいると、生活すべてがその独裁者中心になってしまう。
例えば…うちの場合、食事やお風呂に入るのはまず独裁者からだった…”夫”もDV被害者だったのか?独裁者に反抗する事なく、なんでも言いなり。
しかも”夫”は家庭を省みることなく趣味に生き続け、自分の親の面倒の全てを母親に押し付けたのだ。
また母親もそのなかで「妻の権利や立場」を主張することなく「嫁としての役目」に徹していたらどこかで、ストレスが溜まるのは言うまでもない…そして、そのしわ寄せは「子供」である自分に全て降りかかってくるのだ。
母親はヒステリーな気質で、少しでも気に入らない事があるとすぐに言語的、身体的な暴力を振るって来るようなタイプの人間だった。
過去記事にも書いたが私は子供の頃からこの”夫”がとても嫌いだったし、今でも嫌いだ。
父親に嫌悪感を持つのは程度こそあれど、少女から女性に成長する段階において必ず起こる、ごく自然な現象だと私は思っている。
しかし、母親は”夫”の事を一言でも悪く言うとなだめるどころか激高し、二言目には「誰のおかげで○○できると思ってるんだ」という典型的モラハラワードを発してきたのだ。
それだけではない、私と”夫”が対立するたびに彼女は”夫”側に加勢し時には一緒に攻撃してくるのである。
これは子供の頃から変わらない…つまり当時の私の周りには「味方」がいなかったんですよね。
同居のストレスを宗教への傾倒と子供への「八つ当たり」で発散するのは本人にとっては楽だったのかもしれないけど、私には単なる「ストレス」でしかない…それが原因で私は「成人型アトピー性皮膚炎」というストレスが原因で発症し、一生治らない病気を背負う事になってしまった(ストレスで発症するというのは皮膚科の医者から言われた)。
このようなストレスフルな同居生活は私が19歳くらいになるまで続いた…本当はもっとひどいエピソードが沢山あるのだけど、あまり一気に書くと私の精神衛生上良くないのと、取りまとめの無い記事になってしまうのでまた、別の形で書いていこうと思う。
私が言いたいことは「3世代同居には何のメリットも無い」という事だ、プライバシー皆無の相互監視や誰かが「犠牲」にならないと破たんしてしまうような関係のどこが健全で、理想的な家族なのだろうか?
サザエさんの物語を構成している「3世代同居」を観ていると、自分の経験した「3世代同居」を思い出してしまう…3世代同居は必ずしも「理想的ではない」のだ。
私がサザエさんに息苦しさを感じるのは「家族の理想を押し付けられている」ところにあるのかもしれない…スポンサー降板が正式に決定したとの事で個人的には「番組打ち切り」でもいいような気がする。
…ちなみに、当時の社会風刺やブラックユーモアの詰まっている「原作のサザエさん」はあながち嫌いではないです。