前置きしておこう…現行の日本国憲法では第20条で「信教の自由」という権利を保障している。
ざっくり言うと、私のように無宗教・無信仰・無神論者でも良いし、伝統宗教に限らず見るからに怪しい新興宗教(具体的な名前は伏せます)を信じようがそれは個人の自由なのだ。
日本では「法律<憲法」なのでこの権利は誰にでもあるし、それを妨害してはいけないということは学校で習った…はず。
政治的な話は置いておいて私は基本的に憲法で保障された権利は守らなければいけないものというイメージが強い、この記事はそんな内容の話。
何度も書いているが私はこのような考え…でも、パートナーの親は特定の宗教に対する「信仰」がある。
よって、死んだ後の骨をどうするかも考え方の違いがある。
私は死んだ後は「自然に返したい」という思いと、パートナーはビーチリゾート好きで日本から比較的近い海外主要ビーチリゾートは結構制覇しているので将来的には「海(できれば東京湾とかじゃなくて綺麗な海…理想はグアム、実現出来そうなのは沖縄)への散骨」を希望しているし、その時が来たら実行しようと思っている。
一方、パートナーの親は「死んだら墓に入るもの、自分達用の墓を実家に購入済みなのでそこに納骨したい」という希望。
ここまでは「分骨」といって骨を2つの容器に分けることで解決できる…分ける比率とかも色々あるらしいけど、今回は平等に2等分することにした、今風に言うと「シェア」である。
問題はここから…購入した墓の所在地が「公営墓地」もしくは「民間霊園」だったら分骨して終了、のはずだった。
しかし、パートナーの親が購入した墓の所在地は「寺院」だったのだ。
あぁ、ここで仏教の「しがらみ」が発生してしまった…納骨するには「以下の条件を満たすこと」が必要なのだそう。
・火葬の前に「戒名」をつけること
・火葬の直前に「読経」をすること
ん~どう見ても「宗教色・宗教要素」です、一番避けたいやつだから無宗教葬にしたのに。
じゃあ、分骨なし!!ということで全部取りというのも非常に大人げないしここで拗れてもパートナーが一番可哀想な気がする。
ある意味遺産相続よりもくだらないだろう…私が折れればいい?それでは自分の信念を曲げることになる。
冒頭で書いたように宗教を信じないも信じるも「個人の自由であり保障された権利」なのだ、パートナーも無宗教だったが仏教とは縁があった人だし、親には親なりの信念があるのだろう。
ということで、以下のような折衷案が出された。
それは「葬式を2回行う」事…要は1回目は仏教(宗派不明)に乗っ取った仮の葬式を私抜きで行い、2回目は私の提案したプランで本葬を行い「火葬直前の読経には同席しない」という事にした。
お互いにかなり譲歩…そして苦渋の決断かもしれない。
実は無宗教葬の「最大のデメリット」であることは重々承知していた、まさかそれが現実に起こるとは思いもよらなかったのだ。
それでも互いが納得出来ればそれでいいのだ、人を想う気持ちに「決まった形式」なんて無いのだ。