成人の発達障害の診断や診療を売りにしている病院や診療所は大抵「デイケア」を併設していることが多いが、個別のカウンセリングをやっているところはあまりないような気がする…下手すると、どっちもやっていない病院もある。
個人的に発達障害は「診断後のフォローやサポート」はかなり大事だと思っている、だから今の病院を絶対に離れたくなかった。
私の主治医は「都内は発達障害のデイケアとかあるけど、日常の"困り感"はいつもお話ししてる時に相談したら良い」と言ってた。
ちなみに、私の通っている病院にもデイケアはあるけど主に統合失調症
や重度の気分障害
の人が「生活リズムの調整」などの目的で通っているみたいで、職場復帰希望者向けのリワークプログラムはやっていない。
いわゆる普通の「精神科デイケア」というやつです。
そして、デイケアスタッフに心理職の人はいないみたい…そもそも、統合失調症や重度の気分障害は「心理療法は向かない」とされている病気だった記憶があるし、デイケアとグループカウンセリングは別物だ。
個人的には発達障害のサポートはデイケアのような「グループワーク」ではなく、精神分析的ではないカウンセリングなどのような「個別支援」の方が合っているような気がする。
その人の数だけ特性や"困り感"があるのに、決められたカリキュラムでは当然「合わない」人が出てくると思う。
実際、子供の発達障害だってひとりひとりの特性に合わせた個別支援の方が多いのではないでしょうか?
私の主治医が「子供には補助的に薬を使う事がある」と言っていたけど、子供の場合大人と違って「集団生活」から逃れられないからだと思う、こういうと語弊があるかもしれないけど「薬で大人しくさせておけば扱いやすくなる」から…という側面があるのかもしれない。
本来なら、学校でもひとりひとりの特性に合わせた指導や支援を行っていける環境を整えていければ、過剰投薬などの問題もおのずと解決できそうな気がしなくもないんですけどね…。
本人がどのような事に困っているのかを治療者と一緒に考えて、いろんな解決策を模索して、実際に試してみて、ダメだったらまた別の方法を考えて…を繰り返していくにはやはり専任の先生が付く方が良いと思っています。
あと、個人的にデイケアには苦い思い出 があって…あまりデイケアという物に良いイメージが無いというのも大きいかもしれません。
有名どころだとイイトコサガシ のワークショップ、当事者が運営しているグループワークは結構あるみたいですが(私が不定期に出没するネッコでも当事者研究会 というイベントが開催されています)病院などで専門家が立ち会ってってのは聞いた事無いです。
どうも一日拘束のデイケアはその対象が「比較的症状の重い人」向きになってしまう性質があるようです、私が昔デイケアで激しい違和感を感じたのはそのせいだと思う。
去年ストラテラ が成人に承認されてから、結構この薬を処方されている人が多いような気がします…まぁ、ストラテラに限らず安易に薬を処方されているケースはかなり多いと思います。
前にこんな記事 を書いた事がありますが、メンタルの病気や発達障害は必ずしも「投薬が必要」ではないと思うんです…私は重度の入眠困難なので睡眠薬は飲んでいますが、それ以外は一切投薬はされていません。
今の主治医の発達障害に対する見解は障害と捉えて「治療」というよりも特性と考えて「工夫と訓練」が必要と言っていました。
「症状を抑え込む」というより「どうしたらラクに生きられるか?」を模索して考えて行った方が良いと…だから、大人になってからの診断でも遅くないと言ったのかもしれません。
本来なら、心理的なサポートを中心に言葉に問題もあるなら言葉の訓練も受けられるような体制があるのが理想なんですが、診断だけしておしまいとか、とりあえず薬出しておけばいいみたいなお粗末な病院が多いのが現状です。
…なんとかならないものですかね。