私自身、アダルトチルドレンの恋愛や結婚・性について何本か記事を書いた事がありますが…これは全て自身の経験を元に記事として書き起こしたもの、つまり「当事者の声」なんです。
先日、某SNSサイトのニュース一覧にこんな記事が載っていました。
(http://allabout.co.jp/gm/gc/221642/2/ より引用)
なんかもう、タイトルからして「悪意の無い偏見と無理解」っぽい感じが漂ってます。
このコラムの筆者はアダルトチルドレンの性格的特徴として
【性格的特徴】
・ 自分を好きになれず、劣等感や自己嫌悪感が強い
・ 思春期に情緒不安定になりやすかった
・ 自分の考えや感情を素直に表現出来ない
・ 恋愛関係が長続きしない
・ 人間関係に必要以上に緊張する
・ 人に嫌われることがとても怖い
・ 他人の行動や顔色がいつも気になる
・ 流行についつい流されやすい
・ 物事を適当なところで止める事が出来ない
・ 完璧主義になりがちである
というのをあげているが、これってものすごく適当だし、当事者じゃなくても当てはまる人多くないですか?
比較用に…「依存症治療で有名な病院」で作成されたチェックリスト
【 アダルトチルドレン症候群-心理行動の特徴 】
・ 自分の判断に自信がもてない。
・ 自己感情の認識、表現、統制が下手。
・ 常に他人の賛同と称賛を必要と感じる。
・ 自分にはどうにもできないことに過剰反応する。
・ 自分は他人と違っていると感じる。
・ 傷つきやすく、ひきこもりがち。
・ 世話やきに熱中しやすい。
・ 孤独感。自己疎外感。
・ 必要以上に自己犠牲的。
・ 感情の波が激しい。
・ 物事にのめり込みやすく、方向転換が困難。
・ 物事を最後までやり遂げることが困難。
・ 衝動的、行動的。そのためのトラブルが多い。
・ 習慣的に嘘をついてしまう。
・ 他人に依存的。
・ 罪悪感を持ちやすく、自罰的、自虐的。
・ 周囲の人に対して支配的。
・ 過剰に自責的。
・ リラックスして楽しむことができない。
下のリストはこの病院で実際に多くのアダルトチルドレン当事者に接触して作成されたものです。
実際は項目ごとに4段階評価(よく当てはまる・大体当てはまる・少しだけ当てはまる・当てはまらい)でチェックしていきます。
そして、これは「診断用リストではない」のです…こんな傾向の人が多い、と言った目安的なものです。
アダルトチルドレンを生み出す「機能不全家庭」にも触れていますが…
【機能不全家族はこんな家族】
・ 身体的、精神的虐待の起こっている家族
・ 夫婦仲や嫁姑仲の悪い家族
・ 怒りの爆発しやすい家族
・ 冷たい雰囲気の家族
・ 親の期待が大き過ぎる家族
・ お金、仕事、学歴などステータス重視の家族
・ 他人の目を気にしてばかりいる家族
・ 秘密があまりにも多い家族
・ 親と子どもの関係が逆転している家族
・ 子どもを溺愛して甘やかせている家族
・ 依存症のある家族
・ 何かと兄弟や他人と比較される家族
・ 親が不在しがちな家族
・ 情緒不安定な親のいる家族
本文には「3つ以上当てはまっていたら」って書いてありますが…これまた適当(さすが、サイト名が"全部適当"なだけあるな)で「環境要因」や「性に関する問題がある」とか「親の精神・性格異常」などについては触れていない。
例によって診断リストではありません、そもそも「機能不全家庭」の定義は非常にあいまいなもので、コレといった明確な基準は無いのです。
そもそも「アダルトチルドレン」というのはもともと「アルコール依存症の親の元で育った子供」を指していたのですが、いつしか「機能不全家庭に育ち、その影響が成人後も人間関係や実生活に悪影響を及ぼしている人」という意味になり、漠然とした「生き辛さ」とか「違和感」を抱えていたり、その二次障害として何かしらのメンタルの病気になってしまうこともある。
私が特に腹立たしいのは文末の
『そして、もし、あなたが「自分を愛せない」と感じるのであれば、「あなたは、この世の中にとり必要だから生まれて来た」という真実を認めましょう。自分自身の存在意義を認識することが、自分を愛するための第一歩だからです。 』
これです…「自分の問題を素直に認める」というのは多くの自助ミーティングで用いられている12ステップにもありますが(というか、ここから始まるのです)、アダルトチルドレンの当事者に対してこんなこと言ったってそう簡単にはいかないですよ、だってアダルトチルドレンは数十年かけて蓄積された問題で、それを解決するには最低でも数年は必要とされている。
アダルトチルドレンは「否定の病気」とも言われているくらい、この問題を抱えている人は自分の問題からも目をそらすことが多いのです、そんな人にこんな事言ったってまず通用しませんよ。
他に私が危惧しているのは
・こんな適当なリストで自己診断して「わたしはアダルトチルドレン♪」的な「なんちゃってアダルトチルドレン」が出現するのではないか?
・本来なら個々の家庭だけでなく社会全体の問題として捉えるべき深刻な問題で、当事者の苦しみは想像を超えるものなのに、この記事を通して「さほど重大な問題ではない」と捉えられてしまうのではないか?
・文末にある筆者の無責任な一言に当事者が勘違いして、適切な回復過程や専門家につながらないのでは?
の3つです。
それに、アダルトチルドレンの問題を抱えている人は恋愛に限らず、人生のあらゆる場面において…というか人生そのものにつまずいてしまう傾向があり、実際につまずく。
恋愛や人間関係に限って言えばこれはアダルトチルドレンというよりも「愛着障害 」の方がしっくりくると思うんですが…私だけですかね?
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