メンタル系の問題に精通している人でも「アダルトチルドレン」についてはあまり詳しくない、もしくは知らないなんて人も少なくないと思います。
私も「自分はアダルトチルドレンである」とカミングアウトしたものの、それが一体どういう状態をいうのかについてはまだ何も書いてなかったので、今回はアダルトチルドレンについて説明してみようと思います。
そもそもアダルトチルドレン とは
アダルトチルドレンとは、機能不全家庭 で育ったことにより、成人してもなお内心的なトラウマ を持つ、という考え方、現象、または人のことを指す。Adult Childrenの頭文字を取り、単にACともいう。学術的な言葉ではないため、論者により定義が異なる場合がある。また、社会状況、家庭状況の変化にともない、意味が微妙に変化し続けている。
一般には、親 からの虐待 や、アルコール依存症 の親がいる家庭や機能不全家庭で育ち、その体験が成人になっても心理的外傷として残っている人をいう。破滅的であったり、完璧主義 であったり、対人関係 が苦手であるといった、いくつかの特徴がある。成人後も無意識 裏に実生活や人間関係 の構築に、深刻な悪影響を及ぼしている。(Wikipediaより一部抜粋)
これをさらに細分化すると以下のタイプに部類される。
・ヒーロー(Hero)…いわゆる「エリート」とか「いい子」と呼ばれるタイプ。
・スケープ・ゴート(Scapegoat)…「犠牲者」、問題行動を起こしたり病気やケガをすることもある。
・ピエロ(Clown)…自分の気持ちと関係なく、意図的に明るく振る舞ったり、おどけたりする。
・リトル・ナース(Little Nurse)…問題を解決するためにひたすら奔走するタイプ。
・イネイブラー(Enabler)…「世話役」のこと、親に代わって家庭を切り盛りする。
・プラケーター(Placater)…「なだめ役」、普通は親が子供を慰めるのにこの場合は逆。
・ロスト・ワン(Lost One)…「いない子」「壁のシミ」ともいう、家庭から自分の存在を消すタイプ。
・ロンリー(Lonely) …家庭や親の無理解によって引きこもる、孤独と悲しみに満ちているタイプ。
・プリンス・プリンセス(Prince・ Princess)…親の人形、子供の意思を無視してかわいがる、「パパの王女様・ママの王子様」ともいう。
主にこれは当事者の「子供時代」の事をさしますが、大人になってもその影響を受けている人もいます。たいていのアダルトチルドレンは複数の要素を持ち合わせています。
そして、アダルトチルドレンというのは「診断」されるものではないのです…診断基準というのもありません。アダルトチルドレンというのは自分で「自覚」するか、誰かに「指摘」されて気付く状態のことなのです。
今、このブログを見ている人で「もしかして、自分もそうかも?」と思った人は一度、このチェックリストを試してみてはいかかでしょうか?
もし、自分が「アダルトチルドレンである」と自覚した場合…その後、どう対応したらいいのか?
主な対処法をいくつか紹介したいと思います。
すでに、何かしらメンタルの病気を発症している場合。
臨床心理士のいる精神科(体の症状が強い場合は心療内科でもOK)を受診することをお勧めします、カウンセリングを受けることによって「自分の整理」をしていく必要があります、また認知療法も効果があると言われています(ACは認知の歪みでもあるので)。
病院によっては、カウンセリングなどでも健康保険が適用される場合があります。
メンタルは患っていない、そんなに重度ではないと思う人。
最近は、セルフケアを目的とした本や教材もあるそうなのでそういうのを利用するの方法もあります、ただし自分一人でというのはかなりきついらしいので、いざというときのために信頼できる相談相手を見つけておくと安心かもしれません。
個人の心理相談室などを利用する場合は、よく見極めてから(玉石混合の世界です)。
どちらの場合にもおすすめなのが「自助グループ」への参加です、アダルトチルドレンの自助グループは全国に複数のグループがあります。
などのキーワードで検索すれば、いくつかのグループがヒットするので自分で行ってみようと思ったところ、興味を持ったグループに参加してみてください。
この問題は「仲間がいる」ということがとても力強いのです。