何か指示を出すたびに必ず質問してくる社員がいるのです。
と、いうお話しを管理職者や経営者から聞くことは多いものです。
「復唱」して確認しているのではなく
指示されたことの具体的な業務について細かく質問をしてくる。
指示を出した人は「できることを指示している」のに
なぜ、必ず質問して確認したがるのか、指示の更に具体的な業務まで聞いてくるのかわからない、と言われます。
その背景には「仕事を考えずにしている」という問題があります。
仕事とは本来、自分で考え行動していくものであり与えられたことを言われたことだけするのは「作業」です。
これは日々の習慣から生まれてくるもの。
常に誰かに頼っていたり、誰かの指示を聴かなくては行動できなくなってしまう体質になってしまっているのです。
そこでスパルタ式に「自分で考えてやりなさい」と上司が突き放すこともよく見受けられる風景です。
上司は「かわいい子には旅をさせねば」と業務が若干スピードダウンしてでも自分で最後まで考えて行動させるように我慢をします。
しかし言われた本人は違います。
「聞かなければ分からないから聞いているのに」
「自分で考えてやっても後からやり直しになるのだから初めから言ってくれればいいのに」と不満を持ち上司の理解力の無さやダメだしへの固執した思いを感情でぶつけてきます。
あとからやり直しになる。
だからスキルアップできるのです。
分からないから聞いている。
一度自分でしっかりと考えてから聞いても遅くはない。
上司が理解していない。
あなたが上司ならどうしますか?
つまり「考える」ということで人は仕事を覚え、周りを見渡し、自分の役割を知り、責任を感じ、上司の立場を理解し前に成長できるのです。
考える事を放棄したり言い訳をつくってばかりいれば
その人の成長はそこで止まってしまいます。
聞く前にもう一度「考える」こと。
この習慣で自己解決能力はどんどん磨かれ思考力も磨かれ
それが自分の力になっていくものです。
質問=コミュニケーションではありません。
相手の時間を使うことにもなる、ということを聴く側が意識しなければなりません。手取り足取り与えてもらえるのは学生時代だけです。
自分はできない、わからない。
それを乗り越えるには「実績」を積んでいくしかない。
その為には何度もなり直し、経験しなければならないのですから。
自分でしっかりと考える。
一人前になるためには必要なことですね。