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みなさまこんにちは、
本日もブログにお立ち寄り下さいましてどうもありがとうございます。
子どもが同席する場合
弊事務所は、お子さん(といっても下は園児から上は大学生まで幅広い年齢が対象)とのカウンセリングや対話は日常的に行っていますし、
時には幼いお子さんも同席してのご相談などを行うことがあります。
離婚やDVのご相談に関しては、基本的にはお子さんの同席はお断り。。といいますか「お勧めできない」とお伝えしています。
なぜかと言いますと、
どんなに幼いお子さんであっても、
- 辛い話をしている雰囲気
- 重たい空気感
- いつもとは違う母親の表情
- ”暴力の話”という独特の空気
こういう事にはとてもよく気付くものだからです。
けれどここも、どうしてもバランスの問題で、
今現在、DVモラハラの渦中におかれており安全を確保する必要があり、
しかし同時に乳児など、どうしても母子が離れる時間を持つ事が難しい、
子連れでの相談が出来ないが為に対応が後手に回り、その結果、より大きな悪影響や危険が考えられる場合などは、
上記の
「子ども同席のDVの相談はお勧めできない理由」
をご説明したうえで、
それでもどうしても必要な場合や希望される方は、お受けする事にしています。
(ここも、まさにDV対応の現場が抱えている現実ですよね。。)
また、
これまであまり大々的には言っていませんでしたが、
行ける範囲内であれば私がご自宅に伺ってご相談をする、というケースもあります。
(行ける範囲には制限がある事と、別途交通費や出張料がかかります。ご希望の方はまずはお問合せ下さい)
そんなケースで、少し前にお子さんも同席の上でお話をさせて頂いたAさん。
今回は、このAさんとの対話の一部を、Aさんから許可を頂くことが出来ましたので、ご紹介させて頂きたいと思います。
否定するモラハラ夫
”自分の子を持つこと”
これは、誰にとっても大きな出来事だと思います。
特に女性の側は、
順調に行ったとしても長い妊娠期間を過ごした先に、身体に大きな負担と危険を伴う出産もある訳ですから、
それは大変なことだと思います。
特に初めての育児は、不安でいっぱいだろうと容易に想像できます。
Aさん自身も里帰りはしたものの、出産育児には不安が多かったそうです。
カウンセリングの中で
”Aさんにとって何が一番辛かったのか?”
掘り下げて行ったところ、
それは、終わりのない赤ちゃんのお世話や睡眠不足、身体の痛み、自分の時間がゼロになること。。
色々辛いことはあったけれど、けれど何より最も辛かったのは、
”夫からの否定とダメ出し”
でした。
Aさんの育児に対して、
Aさんの夫はなぜかいつも高い位置から見ているだけで、手伝ってはくれない。
その上、なぜかジャッジメント目線で見てくる。
育児に手を貸さない一方で、
「Aさんの育児へのダメ出しや、正解不正解を決める権利は俺にある」
という態度で、
とにかくダメ出しと否定がひどかったそうです。
- 母乳やミルクの量
- お風呂の入れ方やお風呂の後のお肌のケア
- 抱っこや睡眠時間について
- 使うおむつの量
- 育児と並行しての家事の至らなさ
- 夜泣きに対する批判
- 離乳食の内容や手作りか既製品かの判断
- 遊びやしつけについて
毎日ふらふらで子育てしている時に、毎日こんな細かく否定されダメ出しされ続けたら。。
冗談では無く、本気で私は、
「Aさんが産後うつにならずに今、私と対話出来ている事が奇跡だ」
とすら感じたほどです。
それ位に危険な状況だったと思います。
夫の望む通りの育児はできない
Aさんの夫は自分の理想とする育児書やサイトなどを見つけて来ては、
「これを読んでおけ」
「お前の考えはいいから、このサイトの通りにしろよ」
などとAさんに強要するようになりました。
けれど、子育て経験のある方なら容易に想像できると思いますが。。
乳幼児をワンオペで育てている時に、ゆっくりネットや育児書を読む余裕のある人はそう多くはいらっしゃらないと思います。
Aさんもワンオペ育児の傍らで、
ゆっくりネットを読んだり育児書を読む余裕はありませんでした。
けれどそうすると。。
「どうして俺の言うことを聞かないんだ!」
「俺がせっかくお前の為に探してやったのに!」
夫チョイスした育児書やサイトをAさんが読まない事に、激しくキレたモラ夫。
「優雅に横になって育児書をネット検索する暇があるなら、10分でいいから子どもの相手をして欲しい」
「私に育児書を読ませたいなら、その余裕を頂戴よ」
Aさんが自分の本音を認識し、誰かに相談しようと思った瞬間でした。
この子、幸せそうだよ?
Aさんと私の面談中、
Aさんのお子さんは最初こそ私に少々の警戒を見せましたが、
母親であるAさんが私への警戒感無くコミュニケーションを取っている様子を見てからは、
自分から私に近づいてきてくれたりと、終始ご機嫌で落ち着いて過ごしていました。
これは、
お子さんが「今置かれた環境の安全を測る」時に、その指標として母親がしっかり信頼されており機能していることを表しています。
Aさんと私の対話中も、少し離れて遊んだり、ママ(Aさん)に近づいてきたりと、
Aさんに対し安心感と愛着があることを感じさせる様子でした。
Aさんは夫から、
(これもモラハラあるあるなセリフですが)
「お前なんかが母親で子どもがかわいそうだ」
「母親のせいで子どもが苦労する事が目に見える」
「母親失格、妻失格」
など、散々言われていました。
けれど。。
私から見ると、Aさんもお子さんも、二人で過ごしている時すごく穏やかなんですよね。
ニコニコしてママに近づいてくるお子さん。
乳幼児らしく、ぷくぷく肌ツヤの良く健康そうに笑っていて、
とっても可愛らしい。
Aさんは夫から言われた否定の言葉、
「子どもがかわいそうだ」
と言われたエピソードを聴かせて下さいましたが、
その時に私が、
「そんなことないよ、
だって、この子ママといてすごく幸せそうだよ?」
ついカウンセリング中にポロリと出てしまった様な発言でしたが、
瞬間、
Aさんの瞳がどんどん潤んでいきました。
”その子”を見てあげて
Aさんのモラ夫の育児は、確かに
「正しい育児」
なのかも知れません。
けれど。。
心理師目線で、かつ親子の問題を多く扱ってきた立場から言わせて頂けるなら、
子どもって本当にそれぞれだし、
親子(父子/母子)の形も本当にそれぞれなんです。
単純に
”一般に言われている正解不正解”
だけで切り分けられることではないんです、絶対に。
育児書に沿った育児は間違っていないけれど、
個人的には
「育児書見るよりその子を見てあげて」
という感覚なんですよね。
それでもし不安になったり困ったことがあった時に、そこではじめて育児書や専門家の出番かな?という感じです。
Aさんの夫は母親であるAさんの事も、お子さんの事も、
Aさんとお子さんの関係性や在り方も、
そういう現実を全部見ていなくて、
「自分の理想とする育児や理想的な子になること」
しか見ていないのかな。。と感じました。
だから今の幸せそうなお子さんの様子、、
ぷくぷくツヤツヤのカワイイ笑顔、
Aさんとお子さんの安定して幸せな関係性、
そういうものに気付けていないのでは?とすら思いました。
それにプラスして、実際に関わらないから見えていない育児の現実。
子どもって、絶対に育児書の通りにも親の計画通りにも育たないですから。
もしどちらかを手に取るなら、
乳幼児を育児中の親御さんには、
育児書を手に取るよりも休憩や睡眠を取って、って感じです。
(当然ながら育児書は参考になるし、
方向性がわかる事で安心に繋がる事もあるので否定はしていません。
ここで言っているのは”自分が望んでもいない他者から押し付けられた育児書”についてです)
今回Aさんは、
「子育ての事って特に母親はすごく悩むから、
もしも私の経験で誰かを励ましたり勇気づけられるなら、ぜひ書いて下さい」
「それに私の経験をみんなに知ってもらえると、私自身も励まされると思います」
と、ブログ掲載を快諾してくださいました。
Aさん、今回はブログ掲載の許可を本当に有難うございました。
そして今現在一生懸命に子育てに取り組まれているお父さんお母さん達にも、
”毎日本当にお疲れ様です”と、
最後に心ばかりの労いと応援の気持ちを伝えさせてください。
