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・ご紹介する事例はプライバシーに配慮し過去の複数の事例を再構成したフィクションです
みなさまこんにちは、
いつもブログにお立ち寄り下さって
どうもありがとうございます。
DVモラハラ、虐待、
ファミリーバイオレンスを専門に
扱っている中で、
しばしばこういうお話をお聴きする事が
あります。
（弊事務所は
女性側のお話をお聴きする事が多い為
そういう設定になりますが、
男女が逆のケースでは夫と妻を入れ替えて
お読みください）
「通院が必要だったので夫に子どもを
みてもらっていたのだけれど、
思ったより時間がかかって帰りが遅くなって
しまいました。
帰宅したら案の定、夫は不機嫌マックスで
怒っているし、
子どもは放置されて泣いていたしで、
その後大変でした。
私が一人で通院なんかしたから
悪いんですよね」
「普段から言葉の暴力がひどい夫では
あったのですが、
先日夫が大暴れした時は
言葉の暴力だけではなく
平手打ちされ背中を蹴られました。
正直限界で離婚が頭をよぎったのですが、
子どももいるし、
こんな事で離婚なんて
私の我がままなんじゃないかと思って。。」
「先日、酒癖の悪い夫が酔ってキレて、
なぜか関係のない娘の部屋に乱入て大暴れし、
娘の大切な
推し活グッズを壊したんです。
それで娘が泣いたら
壊したグッズを娘に向かって投げて、
本当に修羅場になりました。
娘ももう離婚して欲しい、って言うし
とりあえず別居を考えてはいますが、
なんと言うか。。
別居する事が夫に悪い気もして。。」
恐らくこのブログを読んで下さっている
方の中には、
「あぁ、その気持ち分かる」
という方と、
「もう～何言ってんの！
（あなたは悪くないよ、の意味）」
という方と、
大きく二つに分かれるのではないかと
思います。
ご自身がモラハラ被害経験者かどうか、
また被害経験がある場合には
今ご自身がどの時期（渦中か、離れた後か、
別れた後ならその直後か時間が経過した後か）
などにも依るかと思います。
上記で例にあげた以外にも、
大変なケースはたくさんありますが。。
（それこそブログには書けない位の）
率直に、
こういう状況においてもこんな風に
思ってしまっている時点で、
もうかなり心は疲弊し麻痺してしまって
いる事の何よりの証拠では？
と感じます。
通院とは必要であればすることであって、
必要だから病院に行くのに
誰かに申し訳ないとか、
そんな風に考える必要は本来ありません。
その為に夫に子どもの世話を頼んだとしても、
親が子どもの世話をするのは普通のこと。
配偶者に医療が必要なとき、
そうできるようにサポートするのも普通のこと。
なのに
あなたの通院中に子どもを世話する夫が
不機嫌になり怒り出して
子どもにも辛い思いをさせたのだとしたら、
それはまずは夫の問題です。
そこをすっ飛ばして「私が悪い」と
思わざるを得ない状況にあるのだとしたら
本当に不健康ですし、
医療が必要な状況にあったのに、
病院に行った自分が悪いだなんて
思う必要は無いんです。
2つ目の例と3つ目の例も、同じです。
暴力を振るわれたから逃げる、
こんなのは当たり前のことです。
子どもの目の前で
子どもが大切にしている物を壊してしまう、
それに対して子どもが泣いたら
更に
泣いている子どもに向けて物を投げる。
こんなの、立派な暴力です。
ましてや子どもに対しての暴力。
暴力から逃げるというのは
安全を守る為に必要な行為で、
人間誰しも
暴力を振るわれたら同じ行動（逃げる）を
するし、そうする方法を考えるでしょう。
それなのに
暴力を振るう相手から離れることを
「私の我がまま」と受け止めたり、
暴力を振るった加害者に「申し訳ない」なんて
思うことは、普通は無いです。
ここに、
家族という関係性や構造特有の
”ねじれ現象”
があると考えます。
今日は、話が広がりすぎるので
触れませんでしたが、
これは親から虐待を受けて来た方や、
いわゆる”毒親”との関係性における
親子の構造の中でも起こります。
精神、身体を問わず
暴力を振るわれているのに
その暴力から離れる事に罪悪感を覚える、
医療が必要だから病院に行ったことも
配偶者の対応次第で
「行くべきでは無かった」となる様に、
結論が配偶者の機嫌や怒りに依存している状態、
あなただけでなく子どもまで
暴力を受けているのに、
なのにそこから避難する事を
「加害者に申し訳ない」と考えてしまう事、
この事自体が
あなたの心がもう麻痺してしまっていて、
安全を守る為に必要な判断が
しにくくなっている事を表していると
考えます。
なるべく早く、
適切な相談やケアに繋がって頂きたい
状況です。
