自己愛、褒めてもダメな場合~モラハラ | 佐藤千恵@後悔しない離婚協議書 DVモラハラ/毒親 家族問題専門公認心理師/行政書士

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家族問題/DVモラハラ/毒親問題専門 公認心理師/行政書士
【メディア掲載】
光文社女性自身 「モラハラ夫に気をつけろ」
NTTドコモ公式サイトママテナ 複数連載
NHK あさイチ「意外と身近?”モラハラ” 夫が怖い」取材協力
講談社 現代ビジネス 執筆中

 

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事務所の特質上、記事は夫からモラルハラスメントを受けている妻と言う設定が多いです。あらかじめご了承下さい(ファミリーバイオレンスは女性が加害者となるケースもあります)

・当ブログは実際のDVやモラハラ事例を含む内容を紹介している記事が多いです。フラッシュバックの心配がおありの方はご注意下さい

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・記事の内容はあくまで執筆当時の情報、考えや経験に基づくものであることをご了承ください

・ご紹介する事例はプライバシーに配慮し過去の複数の事例を再構成したフィクションです

 

 

 

 

みなさまこんにちは、

 

いつもブログを読んで下さり

どうもありがとうございます。

 

 

 

弊事務所は夫がDVモラハラ、

という内容のご相談が多いのですが、

 

本日触れる内容は

少しずつ増えている男性からの

被害に関するご相談にも共通するかと

思います。

 

(以下は「夫がDVモラハラ」の設定で

記しますが、

男女逆のケースは夫と妻を入れ替えて

お読みください)

 

 

本日触れるのは、

 

”自己愛強め”の

モラハラさんについてです。

 

 

 

この記事を読んで下さっているみな様、

 

それぞれの方のモラハラ夫が

”自己愛性パーソナリティ障害”かは

私が断定することができず、

(むしろそれをしたら不適切)

 

医師の診断が無い限り確定は

できません。

 

 

しかし一方で、

これまで見て来た膨大な事例に

共通するモラハラさんの在り方は、

 

やはり”自己愛強めの方”が

多い印象なのは確かです。

 

(その他は愛着障害とか

ジェンダー価値観によるものとか

それらのミックスタイプとか色々)

 

 

 

なお、

「モラルハラスメント」を提唱した

フランスの精神科医

マリーフランス・イルゴイエンヌ氏は、

 

モラハラする人を

”自己愛的な変質者”としていました。

(私調べですので、

もし違っていたらごめんなさい)

 

 

ちなみに

自己愛性パーソナリティ障害の

特徴としては、

DSMを参考に私なりにざっとまとめると

以下の様な感じでしょうか。

 

‐‐

自己を過大評価し

自分を特別だと考えている。

 

特権意識があり過剰な賞賛を求め、

他者が自動的に自分に都合よく動く事を

根拠もなく求めている。

 

他者からの賞賛などで自分の欲求を

満たす事を求める一方で、

他者への共感力に欠ける。

‐‐

 

 

 

 

そしてこのブログでもしばしば

エピソードを添えて記述して

いますが、

 

自分の優位性や過大な自己評価を

維持する為に

他者を落とす(貶める)方法を使う、

 

そういう面があります。

 

 

自己愛強めと言っても

等身大の自分はむしろ受け入れられず

肥大化した自己像を抱えている。



本当の意味で自分を愛している状態と

いうよりも、


自分を愛したい思いが埋まらなくて

他者からの愛や関心を引くことで

そこを埋めようと必死な人。。


そんな感じでしょうか。

 

 

 

時折ご相談の中で、

 

「夫を不機嫌にしない為に

なるべく夫を褒める様にしました」

 

というお話をお聴きする事があります。

 

 

褒められて嬉しそうに

どんどん増長していくモラ夫がいる

一方で、

 

 

妻に褒められると

ますます不機嫌になったり

冷酷な態度を取られた、

 

そういうケースもお聞きします。

 

 

 

夫からのDVモラハラが始まった

特に初期の頃、

 

この時期はそれまで優しかった夫が

一体どうしてこんな事になったのか

分からない事が多いですから、

 

多くの妻の方は、

 

 

話し合いを試みる、

 

泣きながら訴えてみる、

 

違うと思った時は言い返してみる、

 

夫の言い分を全部受け入れてみる、

 

冷静に伝える、

 

手紙を書いてみる、

 

中には良妻賢母系の書籍を

読み漁ったり、

自己啓発セミナーに参加したなど、

 

とにかく

藁をもつかむ思いで必死に色々と

されるのです。

 

 

そんな中で考えた一つが、

 

「夫に家で

居心地よくいて貰うために

なるべく夫を褒める」

 

という努力。

 

 

けれど、それでも通じない。

 

 

 

夫を褒め、持ち上げ、

賞賛しているはずなのに、

 

夫の機嫌は悪く、

酷いとキレられる。

 

 

なぜ褒めて不機嫌になられるのか、

 

お友達に相談したり

ネットや書籍で調べて、

 

「なるべく旦那さん褒めてあげたら?」

「夫を認めてあげましょう」

 

と言われたり書かれているのを見て

一生懸命やっているのに、

 

これでダメなら

一体どうしたら良いのか。

 

 

途方に暮れてしまうかも知れません。

 

 

 

 

自己愛強めのモラ夫の中には、

 

膨大な賞賛を求め

誉め言葉によってどんどん自己像を

肥大化させていくタイプもいますが、

(その褒め方じゃ足りない!

思い通りの褒め方じゃないと嫌だ!のケースも)

 

 

「自分の才能や能力を理解できるのは、

自分と同等かそれ以上の実力と能力を

もった、

選ばれた一部の人間のみだ」

 

と考えているタイプもいます。

 

 

 

あくまで私が経験したケースですが、

 

モラ夫を不機嫌にしない為に

必死に褒めたり労ったりする妻に、

 

「お前ごときに俺の仕事(能力/才能など)

の何が分かる」

 

と言い放ったり、

 

モラ夫も認めている会社の上層部の方に

褒められた時は、

「さすが〇〇(上司)さんだ。

出来る人には

(俺の優秀さが)やっぱり分かるんだ」

 

 

反対に認めていない上司に

褒められた時は、

 

「あんな奴(上司)に褒められても

全く嬉しくない」

 

「あいつごときが俺を評価するなんて

許せない」

 

「俺はトップオブトップなのに」

 

と。

 

 

 

 

”特別に能力のある人にのみ

自分の本当の才能が理解される”、

 

”天才は天才同士でしか

理解し合えないものだ”、

 

”自分は凡人には理解できない世界を

見ているんだ”、

 

。。ちょっとした選民意識が

根底にあるのでしょうか?

 

 

 

ですのでモラ夫の中で

凡人とか、能力が低いとカテゴライズ

された人に褒められると、

 

反対に不機嫌になったり

冷ややかに嫌味っぽい反応をする、

 

そういうパターンもあるのです。

 

 

 

そうなると、

妻がどんなに相手の気分を良くする為に

賞賛やねぎらいの言葉を送っても、

 

残念ながら

逆効果になってしまう事も。

(妻の責任ではありませんが)

 

 

 

自己愛強めのモラハラさんは

いずれにしても、

 

過大な賞賛を求められる

パターンにせよ、

 

凡人であるお前なんかに

褒められたくない、という態度で

来られるパターンにせよ、

 

承認欲求や不全感を埋めるために

不健康に他者を利用している点は

違いありません。

 

 

振り回され過ぎて

疲弊しきってしまわない様にと、

 

そう思っています。