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●事務所の特質上、記事は夫からモラルハラスメントを受けている妻と言う設定が多いです。あらかじめご了承下さい(ファミリーバイオレンスは女性が加害者となるケースもあります)
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●記事の内容はあくまで執筆当時の情報、考えや経験に基づくものであることをご了承ください
●ご紹介している事例はプライバシーに配慮し過去の複数の相談事例を再構成したものです
みなさまこんにちは、
本日もお越しくださいましてどうもありがとうございます。
さて、本日の記事です。
少し前にカウンセリングをさせて頂いたAさん。
本日は、
このAさんとのやり取りの中で得られた気付きを、
Aさんの許可を頂いた上でご紹介させて頂きたいと思います。
Aさんは、結婚後に夫からモラハラを受ける様になり、
紆余曲折はありましたが、
別居を経て結婚から数年で離婚を成立させた方です。
Aさんのモラ夫は、
肉体的な暴力は無いし、
物に当たったり暴れたりという事も無かったのですが、
怒り出すと自分で止められない様でいつまでもずーっと怒って怒鳴り続け、
その後から長時間Aさんを無視する、
そういう事が繰り返されていました。
当時を振り返ってAさんは、
「夫が怒るとそこから長い無視、というパターンだったので、
私は夫が何に怒っているのか分からないまま、いつも
”どうしたら夫に許して貰えるか”
ばかり考えていました」
と仰いました。
いかんせんとにかく無視をされるので、
言い争うことが無い変わりに夫の意見も聞けないし、
Aさんの言い分も聞いて貰えない。
そんな八方ふさがりの状態を過ごしていました。
冒頭にも書きましたように、
最終的には紆余曲折を経て離婚に至るAさんですが、
その前段階で別居をする頃から、私とはカウンセリングをさせて頂く様になりました。
別居後、
モラハラから離れた日々を積み重ねる中で。。
Aさんは、夫やモラハラから「離れてみて感じていること」を、
カウンセリングの中でたくさん語り始めました。
その後、離婚も成立した後は、
「(モラハラから)離れた今だから分かること」
も、たくさん語って下さいました。
その中の一つが、先程触れました、
「夫が怒りだすと、
原因も分らないまま、とにかく”夫に許してもらうにはどうしたらいいか”」
ばかり考えていた、という部分についてです。
何故かずっと、
「Aさんが、(原因も分らず怒っている)夫に許してもらう前提」で過ごしていたのですよね。。
夫と二人での生活の中で、
全く心当たりのない夫の怒り、
そして無視される事で対話の糸口も見出せない絶望感で、
Aさんはある時お姑さん(夫の実母)に相談した事がありました。
その時、
お姑さんからは全く納得できないアドバイスを貰い、
「とにかく夫くんに謝りなさい。こういうのは妻から折れた方がいいんだから」
と言われ、
Aさんは物凄くモヤモヤしたまま、
でもお姑さんのアドバイスに従い謝った事があったそうです。
Aさんは夫に謝りましたが、
この時、夫の中ではAさんがこのタイミングで謝ることも正解では無かったようで、
結局無視は続いたそうです。。
「夫は結局、夫の気が済むまで私を無視するんですよね。
これは最終的に私が離婚を決意する切っ掛けにもなったので、
今となっては良かったのかも知れませんが、
でも当時、
”これからもずっと、私は夫のタイミングで生きて行く事になるんだ。
夫のタイミングで無視され続けて、夫のタイミングで無視が終わるまで、ずっとこんな気持ちで生きるんだ”
と絶望的な気持ちになったのを覚えています」
Aさんは一時は”絶望的な気持ちになった”のですが、
しかしこの時、自分の中に湧き上がったこの気持ちと向き合ったことで、
一つの答(離婚の決意)を見出しました。
モラハラから離れた今、これまでを振り返って頂くと、
「最初にカウンセリングを受けた時、千恵先生が、
”夫がどんなに怒っても、怒っているのは夫であり、その怒りは夫の感情。
夫がどんなに不機嫌になっても、不機嫌なのは夫であり、その不機嫌は夫のもの”
と言っていて、私、雷に打たれたようにハッとしたんです」
と仰いました。
「今思えば、そもそも夫が怒っている原因が分からないのだから、
本人(夫)が何か言って来るまで放っておけばよかったのかな、と思います。
私自身も夫の感情のケアを先回りしてやり過ぎていたのかな、って」
「原因が分からないし、本人に聞いても何も言わないんだから、
そもそも私が謝る必要があることだったのかも分からないですよね」
と。
でも同時に、
「当時はモラハラされるのが怖かったし、
とにかく無視が辛すぎて、それが出来なかったんですよね」
とも。
これが、家庭内にモラハラがあることの現実ですよね。。
「離れて当時の夫婦関係から距離をおいて見たり、俯瞰で見る様にしてみたら。。
今となっては本当に、
どうしてあんなに謝らなくちゃと思っていたのか分からないし、
なんであんなに許してもらおうと必死だったんだろう、っていう事は思います。
そもそも夫婦関係で、常に一方が許してもらわなくてはならない立場、って言うのがおかしいですよね」
と、最後は笑いながらお話して下さいました。
モラハラって、
渦中にいる時は恐怖や過緊張や、色々なことで気持ちに余裕も無いし、
見えないことや気付けない部分ががたくさんあって当然だと思います。
本当にそれ位、追いつめられますものね。
だからこそ今回のAさんの様に、
一歩先にモラハラと少し距離を置いた先輩(?)たちが、
「距離を置いて見てみると、こういうことに気付いたよ」
「今だからこう言うことが分かったよ」
という風に、
経験談を残して下さることに価値があると感じています。
Aさん、
今回は大切な経験をみなさまと共有させて頂いて、どうもありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願いします。
本日も最後まで読んで下さり
どうもありがとうございました
行政書士/公認心理師
佐藤千恵