新しい私vs古い私~変化を見つめる~ | ◆根本裕幸

◆根本裕幸

恋愛や結婚、性などのパートナーシップ・家族に関する問題からビジネス、対人関係、健康・病気・死など幅広いジャンルを扱う。感情・感覚をフルに使った“目からウロコ”な心理分析や、じんわりと心に響くハートフルな癒しには定評がある。

休息日の一日は、乳児との久々の再会を楽しんでいました。
「ちゅーしてー」と頼むと、にこーっとしながらちゅーしてくれます。
(ま、3,4回に1回くらいですけど)

こういうネタを書いていると、子持ちのお母さま、お父さまから
「まあ、今だけだから楽しんでね」
とか
「最近、うちの息子はあたしのちゅーを拒絶するようになったので、意地になって襲ってます!」
とか、たくさんダークストーリーを聞かせてくれるわけです・・・。
で、たぶん、うちの子がそういう反応を見せ始めたら、僕も人にそう言ってしまうんだろうなあ~と思うわけです・・・。

そんなわけで外に出ても子どもを見るとどうしても近づきたくなる今日この頃。
出張中は我が子に会えないのでなおさらです。
この風貌では怪しまれることは請け合いなので、手を振ったり、にっこりしながらコミュニケーションを図ろうとしております。
*さて、たまにはまじめな話を一つ。カウンセリングの中に限ったことではないのですが、自分自身の内面が変化、成長していくと、その新しい自分と、それまでの古い自分が葛藤を起こすことがよくあります。組織などでも「改革派vs守旧派」などと揶揄されるのと似たことが内面でも起こるんですね。何らかの問題を解決しようと取り組んできた結果の成長なんですが、そのスピードが早ければ早いほど、内外に抵抗を生むようになります。出る杭は打たれる、というか。例えば、今までの自分を覆い隠していた「観念」って鎧がはがれたとしましょう。自分自身がより自由になり、解放された状態なので、したいことがたくさん出てきたり、出会う人間関係にも変化が現れてくるようになります。それはそれで楽しい反面、まるで新しい街に引越ししたようなものですから、同時に不慣れな環境に対する不安や疲労も出てきます。そんなちょっとした心の隙を突くかのように古い自分がひょっこり顔を覗かせるんですね。観念に縛られていた昔の自分が出てきて、色々と囁くんです。「おいおい、それじゃあ、前の方が楽だったんじゃないの?」とか「そんなことしたって無駄無駄」とか。そんな声を感じるようになると、ホームシックにかかったように、昔の自分を懐かしむような疑いが出てきます。「前と何も変わってないじゃないか」とか「せっかく頑張ったのに結果が何も出てないから意味がないような気がする」とか。*また、新しい自分が出会う人間関係は良いのですが、古い自分を知っている人たちとの付き合いにも自然と変化が出てこざるを得なくなりますね。そうすると今までの人間関係に居心地の悪さを感じて距離を置きたくなったり、また、逆に相手から何らかの反発を受けたりすることも出てきます。(まさに出る杭は打たれる状態)*カウンセリングを続けて下さってる方はほとんどこうした経験を一度ならずされてると思いますし、そうじゃなくても僕達全員がそういう経験をしているはずなんですよね。例えば、小学校から中学校に上がったとき。メンバーは引き続いて同じでも、制服も違えば授業の内容も違うわけで、クラブ活動やら勉強やらで小学校時代との違和感を感じたことのある方も少なくないでしょう。もっと強いのが学生から社会人になったときかもしれません。その変化はとてもインパクトがありますから、「学生時代に戻りたい」なんて気持ちになるんです。*で、そうしたまさに“打たれてる”ような状態の時に大切なことは「初心に戻る」ということ。基本的なことだけれど、とても忘れやすいんですね。変化、成長していくと新しい欲が出てくるんです。例えば、最初は人とのコミュニケーションがうまく出来ないことを悩んでいて、それが少しずつ解決していくと、人とのより深いつながりを感じたくなります。いわば、問題の質が変わっていくわけですが、悩んでる状態(問題を感じてる状態)は変わらないわけですから、「私はちっとも変わってない」って思いやすいんですね。そんな風に問題の質が変わっていく例はたくさんあります。ご主人の浮気の問題で悩んでた方が、それが解決すると次にセックスレスの問題を抱え、それがクリアになったら今度はご主人の仕事の問題になる、など。最初の状態に比べれば遥かに楽になってるんですけどね。それは成長欲求の表れとも言えますけれど、自分が成長してること、変化したことを受け入れる(受け取る)ことを忘れてると、何も変わってないような気がしてしまいます。そうすると、成長や変化を望むモチベーションが下がってしまいますし、諦めたくなります。だから、初心を思い出したり、あるいはこの数ヶ月、半年の変化を見つめなおすことをカウンセリングの中ではよくお勧めしています。意外なところに変化は潜んでるもので「ご主人との関係を見つめていったら、お母さんとの関係がすごく良くなった」など、副産物的なものも出てきたりします。だから、僕の場合は初めてお会いしたときの状況や印象というのを出来るだけ覚えておこうと思うんですよね。まあ、誰でもそうだと思うんですが、最初にお会いしたときの印象というのは残りやすいものですが。*こうした自分自身の変化や成長を受け取り(受け取るとそれは自信になりますね)、そして、自分を承認してあげると、更に次のステップに成長しやすくなります。名古屋でも多かったですけど、そうした「新しい自分」と「古い自分」を見つめる機会が最近多いので、ちょっとコラムに纏めてみました。もちろん、これはカウンセリングを受けてる方だけに当てはまることじゃなくて、職場でも夫婦関係でも起こってることだと思いますから、皆さんも、ここ数ヶ月、半年の自分自身の変化を見つめて見られてはいかがでしょうか。もちろん、「悪い変化」だけじゃなくて「良い変化」を探すことが大切。前者はすごく分かりやすいんですけど、後者はなかなか認められないものですからね。*因みに・・・僕自身もやはり変化してると思うんですよ。名古屋ではほとんどの方に「痩せましたね~」「若返りましたね~」と言われましたから~(^^)ま、そういう外見的な部分じゃなくても、カウンセリングを通じて自分自身の変化というのは僕も感じています。今までなら気付かないものに気付いたり、今までは使わない言葉を使っていたり、問題の見方が変わったり、新しい価値の見方や解決方法を創り出していたり。そういうところに気付くと「俺って偉いよなあ~。うんうん。頑張ってるよなあ。」と思ってみたりもします。こう書いてしまうと恥ずかしいんですけど、その瞬間からまた自信が深まり、一方で謙虚に素直になれたような気がするもんです。