「完璧主義をもうやめたいとき(1)」 | ◆根本裕幸

◆根本裕幸

恋愛や結婚、性などのパートナーシップ・家族に関する問題からビジネス、対人関係、健康・病気・死など幅広いジャンルを扱う。感情・感覚をフルに使った“目からウロコ”な心理分析や、じんわりと心に響くハートフルな癒しには定評がある。

*「こんなとき、どうしたらいいの?」にお答えする心の処方箋シリーズ*

完璧主義というのは、何に対しても完ぺきにきちんとしないと納得できない気持ちのことを言います。
それゆえ、細かいところを気にしたり、相手や自分を思い通りに動かそうとしたり、でも、なかなかうまく行かないのでいつもイライラしてストレスを感じていたりすることもあります。
また、完璧主義者には「完ぺきにできないことはしない」という法則があるようで、部屋の掃除にしても「完ぺきにできないのであればやらない」と汚いままに放置し、そんな自分に嫌悪感を持つ場合も少なくないようです。
ただ、こういう人が悪いかというとそうではなく、多くの「職人タイプ」の方に共通に見られるので、いい方向に花を咲かせられるいいんですよね。カウンセリングでもワークショップでも「もう完璧主義をやめたいんです」という声が多いので、今回心の処方箋として取り上げさせていただきました。さて、自分が完璧主義だと感じたとき、私達はその性格により、まずは自分を戒めようとするのかもしれません。完璧主義者の特長は、多くのルールを持つということ。例えば、「自己嫌悪はしてはいけない」なんてルールを持っていたりするので、「完璧主義であることに気付いて自己嫌悪する自分を戒める」という哲学的な命題を問題に抱えやすくなります。だから、ますます自分の首を絞めてしまって苦しいのです・・・。完璧主義者にとって、まずは、そのルールを手放すこと。自分を戒めている、数々の呪縛から解き放たれること。これがまずは大切なことのように思います。カウンセリングでも、この問題を扱うときには、女性性の柔らかいエネルギーを扱うことが少なくありません。きちんとしなければならないと神経が張り詰めてしまいますから、それを緩めることがまずは大切なことなんですね。ただ、僕は完璧主義を完全に手放すことが必ずしもいいこととは思わないんです。だっていい方向に生かせば、いい仕事を成し遂げる職人になりますからね。(仕事というのはビジネスだけではありません。家庭人、友人、パートナーとしても「職人」になれるんです)メリハリをつけること、きちんとオンとオフの区切りを付けること、それが大事だと思っています。だから、まずは完璧主義者の方には「自分がヨダレを垂らせるくらい力が抜ける時間、場所、空間、人を作ること」をまずはお勧めしたいんです。まずは1日10分あれば十分。できれば、週に1日くらいはそんな日ができるとさらに良いでしょう。あと、それが必ずしも悪くないということに気付くだけでも、随分と緩むのではないでしょうか?
心の処方箋