「嫌なことから逃げずに踏みとどまりたいとき」 | ◆根本裕幸

◆根本裕幸

恋愛や結婚、性などのパートナーシップ・家族に関する問題からビジネス、対人関係、健康・病気・死など幅広いジャンルを扱う。感情・感覚をフルに使った“目からウロコ”な心理分析や、じんわりと心に響くハートフルな癒しには定評がある。

*「こんなとき、どうしたらいいの?」にお答えする心の処方箋シリーズ*


「嫌なこと」とは何だと思いますか?

それは「嫌な感情を感じること」という意味ではないでしょうか?

私達は、何かの「もの」や「こと」ではなく、それがもたらす感情に嫌悪するものです。だから、嫌なことから逃げずに踏みとどまるには、その感情を乗り越えることが大切です。感情はひたすら向き合い、感じきることで抜け出すことができます。だから、嫌なことをしっかりと見つめ、そこで出てくる感情をひたすら感じ続けることこそが、踏みとどまる方法といえるのです。具体的に言えば、ぐっと腹に力を入れて、覚悟を決めます。「逃げないぞ」でもいいし、「向き合おう」でもいいです。そう思っても、人は弱いもの。エゴの巧みな声が聞こえてきます。「無理だって」「そんなのやってもしんどいだけ」「早く諦めようよ」「逃げるのは悪くないよ」「また今度頑張ればいいじゃない」などなど。でも、その声からも逃げないように向き合うんです。一つ一つの声に耳を傾けて、そして、じっくりと味わいます。もし、それが真実でなく、エゴの声であれば、瞬く間にその声は消えていきます。そして、一歩一歩階段を上るようにその声を乗り越えていくと、やがて目の前には真実しか残らなくなるのです。そうすると、あることに気づきます。それは「嫌なこと」ということが、実は自分にとって大きなギフトであるということ。その嫌なことから逃げないことを学んだおかげで、また成長できた自分を感じられるからです。「嫌なことはギフト」と思えたら、もっと楽しく、逃げずに踏みとどまることができるのかもしれません。
心の処方箋