「ラウンドアップ」のヒトへの発がん性と多様な毒性〈下〉 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

・出典:環境脳神経科学情報センター 
http://www.environmental-neuroscience.info/CS/

・除草剤グリホサート/「ラウンドアップ」のヒトへの発がん性と多様な毒性〈下〉
 ―― 次世代影響が懸念されるグリホサートなど日本の農薬多量使用の危険性
木村―黒田純子 きむら―くろだ じゅんこ
環境脳神経科学情報センター
前号〈上〉では,グリホサートとグリホサートを有効成分とした農薬製剤「ラウンドアップ」などの,発がん性や腸内細菌叢への悪影響,NMDA型グルタミン酸受容体(以下,NMDA 型受容体)への攪乱作用などを中心に,最近の研究の動向を紹介した。

また農薬原体のグリホサートと農薬製剤「ラウンドアップ」など(以下,グリホサート/グリホサート製剤)の比較研究から,農薬原体の毒性をもとにした安全基準の決め方について問題を提起した。

現在,農薬の安全基準は,農薬原体の毒性試験の結果から,人間が摂取しても安全とされる量を規定している。

しかし界面活性剤など添加剤が含まれる「ラウンドアップ」やネオニコチノイド(以下,ネオニコ)系の農薬製剤は,農薬原体の100 倍も毒性が高い場合があるため,原体の毒性を元にした基準値では,安全性が確保されないことがわかってきた(詳細は前号〈上〉を参照)。

有機リン系殺虫剤ジメトエートでも,原体より農薬製剤の高い毒性が報告されており1,限られた種類に留まらず,農薬全体の問題として早急に検討すべきと考える。
下編では,グリホサートの金属キレート化による毒性,環境ホルモン作用,DNA のメチル化を介したエピジェネティックな変異による次世代影響の研究を紹介した上で,多様な毒性による発がん性について考察する。

さらに日本人がグリホサートにどれだけ曝露しているか,最新の情報を記載する。加えて除草剤グルホシネート(グリホサートとは異なる有機リン化合物;後述)やネオニコ系殺虫剤など他の農薬の新情報,日本の農薬使用の現状とその危険性についても問題を提起したい。