2:香害のもう一つの原因?香料の「光毒性」 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・日光(紫外線)にあたると有害物質に?
 一般的に「レモンの香り」など柑橘系の香料には、芳香成分としてリモネンやテルピネン、ピネン、シトラールなどが入っています。

リモネンには光毒性が指摘されています。
米国の香害問題の第一人者であるワシントン大学教授の A. ステイマンは、香り付き製品には何百という人工化学物質が含まれており、その中でもリモネンなどのテルペン類成分は、大気中でオゾンと反応し、ホルムアルデヒドなどの有害な物質を生成すると警告を発しています*3。
また、「すずらんの香り」の一成分リナロールは、酸化によって強力な感作物質となり、アレルギー反応を起こす可能性があると指摘されています。

このリナロールはよく知られている「ラベンダーの香り」の一成分でもあり、「ラベンダーの香り」には、とくに高いアレルギー発症率が報告*4されています。
EUでは、2008年に新しいREACH(化学物質の登録、評価、認可及び制限に関する規則)の運用が始まりました。

REACH では、精油などの天然成分の一部もその規制の対象に含まれています。
 

光毒性のある香料が市販の柔軟剤にも
 洗濯物をフワフワに柔らかくする目的で開発されたのが柔軟剤です。
そして近年、洗濯物への香り付けに大きなウエイトがおかれています。
香りのバリエーションも増えていますが、フローラルタイプ、フルーツタイプがよく販売されているようです。

それでは実際に日本で販売されている柔軟剤に含まれる香り成分はどのようなものでしょうか。
 静岡県環境衛生科学研究所が実施した調査の結果が「ちょっと気になる柔軟剤の香り成分」というパンフレットに載っています。

香り付き製品の成分表示には「香料」という記載のみですが、どんな成分が入っているのか調べたものです。

この調査では市販されている柔軟剤8銘柄を調べましたが、その結果、どの銘柄にも複数の香料が使用されていることが分かりました。
 特に目立ったのは、α-ピネン(松の香り)、β-ピネン(木の香り)、d-リモネン(柑橘の香り)、リナロール(すずらんの香り)、l‐シトロネロール(柑橘の香り)などで、リモネンやリナロールの香り成分の含有量の多さが目立ちました。
すなわち、日本で市販されている柔軟剤には光毒性を発揮する可能性がある香料成分がたくさん使われているのです。

それらが香害の一因となっている可能性もありそうです。
それでは、私たちにできることは何でしょうか。

光毒性のある香料を柔軟剤に添加しないようにメーカーに要望するのもひとつかもしれません。みなさんで考え、香害の被害者を減らしたいものです。