21:「農薬中毒の症状と治療法」について(ラウンドアップに解毒剤は無い) | 化学物質過敏症 runのブログ

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・24.有機ひ素剤(殺菌剤,別表24参照)
農薬名 有機ひ素(粉)*
(アルゼン,ネオアソジン,モンガレ,モンキル,モンメート)
有機ひ素(液)*
(ネオアソジン,モンガレ,モンキット)
症 状
酵素阻害,酸化的りん酸化の共役阻害
•症 状:口腔・食道の灼熱感,嘔吐,腹痛,水様便あるいは血便,呼気・便のにんにく臭,
頭痛,めまい,筋肉のれん縮,けいれん,せん妄,ショック,肝・腎障害。遅れて末梢性
神経炎(四肢痛)
皮膚症状として,全身性剥離脱性皮膚炎様発疹,色素沈着,角化症
(註)慢性中毒では,多発神経炎,脱毛,めまい,鼻中隔穿孔,貧血,ヘモグロビン尿をみることもある
治療法
Ⅰ章【2】項 農薬中毒の治療(P3~P5)に記した処置のうえに,
◦ジメルカプロール(BAL)の投与
◦肝・腎保護療法
◦皮膚症状にはステロイド剤の投与
◦腎障害のある患者に BAL を投与した場合は,BAL と結合したひ素を血液透析で除去

25.ペンタクロルフェノール剤(殺菌剤・除草剤,別表25参照)
農薬名 PCP *
(クロン,PCP)
症 状
酸化的りん酸化の共役阻害
•経口の場合
脱力・倦怠感,頻呼吸,多尿
重 症:上記に続いて,乏尿,けいれん,急速な昏睡状態,高体温(高体温は致死的な兆候)。
メトヘモグロビン血症の可能性がある
•皮膚に付着した場合
皮膚炎(通常,濃度10%以上の製品に触れた場合)
治療法
Ⅰ章【2】項 農薬中毒の治療(P3~P5)に記した処置のうえ,とくに,
◦体温管理(水風呂・クーリングブランケットなど使用),アスピリン製剤の投与は禁忌
◦呼吸管理,輸液
◦抗けいれん剤(ジアゼパムなど)の投与
◦メトヘモグロビン血症に対し,必要に応じて(メトヘモグロビン濃度が30% 以上など),メ
チルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー静注50㎎「第一三共」)の静脈内投与
初回投与:通常,小児および成人には,メチルチオニニウム塩化物水和物として1回1
~2㎎/㎏を5分以上かけて静脈内投与する
追加投与:投与1時間以内に症状が改善しない場合は,必要に応じ,同量を繰り返し投
与できるが,累積投与量は最大7㎎/㎏までとする
◦皮膚症状にはステロイド剤の投与
◦眼症状には対症療法
特記事項
◦発汗,けいれん,頻脈の症状から,有機りん剤やカーバメート剤の中毒と誤診してアトロ
ピンを投与しないこと。アトロピンにより一層の体温上昇を招く