18:「農薬中毒の症状と治療法」について(ラウンドアップに解毒剤は無い) | 化学物質過敏症 runのブログ

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・18.ニトロフェノール剤(殺虫剤,殺菌剤,別表18参照)
農薬名 BINAPACRYL *
(アクリシッド) DNBPA *
(アレチット) DPC *
(カラセン)
症 状
酸化的りん酸化の共役阻害
•症 状:発熱,頻呼吸,発汗,頭痛,不安感,口渇,眼球結膜・尿などの黄変(接触する
と皮膚も黄色に染色される)
重 症:上記に加えて,けいれん,昏睡,肺水腫,不整脈(心室頻拍・心室細動),肝・腎
障害。まれに代謝性アシドーシス,メトヘモグロビン血症,脳浮腫
治療法
Ⅰ章【2】項 農薬中毒の治療(P3~P5)に記した処置のうえ,とくに,
◦体温管理(水風呂・クーリングブランケットなど使用)。アスピリン製剤の投与は禁忌
◦呼吸管理,輸液
◦抗けいれん剤(ジアゼパムなど)の投与
◦メトヘモグロビン血症に対し,必要に応じて(メトヘモグロビン濃度が30% 以上など),メ
チルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー静注50㎎「第一三共」)の静脈内投与
初回投与:通常,小児および成人には,メチルチオニニウム塩化物水和物として1回1
~2㎎/㎏を5分以上かけて静脈内投与する
追加投与:投与1時間以内に症状が改善しない場合は,必要に応じ,同量を繰り返し投
与できるが,累積投与量は最大7㎎/㎏までとする
特記事項
◦発汗,けいれん,頻脈の症状から,有機りん剤やカーバメート剤の中毒と誤診してアトロ
ピンを投与しないこと。アトロピンにより一層の体温上昇を招く

19.ブラストサイジン剤(殺菌剤,別表19参照)
農薬名 ブラストサイジンS*
(ブラエス)
症 状
蛋白合成阻害
•経口の場合
消化管粘膜のびらん,嘔吐,下痢,血圧低下,頻脈,チアノーゼ等に続き,水分・栄養摂
取の不能に伴う全身衰弱
•眼に入った場合
眼痛,流涙,眼瞼炎,結膜炎,角膜炎および角膜びらん,角膜混濁
•吸入した場合
肺炎を起こすこともある
治療法
Ⅰ章【2】項 農薬中毒の治療(P3~P5)に記した処置のうえ,とくに,
経口の場合
◦胃洗浄,活性炭投与
◦循環管理
◦輸液(電解質液,必要により血漿製剤)
眼に入った場合
◦十分に洗眼(15分以上)
◦局所療法として活性型ビタミンB2 製剤の点眼・軟膏,抗生物質眼軟膏,ステロイド剤の
点眼・軟膏などを使用