2.カーバメート剤(殺虫剤,別表2参照)
農薬名
アラニカルブ(オリオン,ランブリン) エチオフェンカルブ*(アリルメート)オキサミル(バイデート,バイデートL) カルボスルファン(アドバンテージ,ガゼット)チオジカルブ(ラービン) ピリミカーブ*(ピリマー) ベンフラカルブ(オンコル)メソミル(ランネート) BPMC(バッサ) MIPC(ミプシン) MPMC *(メオバール)MTMC *(ツマサイド) NAC(セビモール,セビン,デナポン,ナック,ミクロデナポン)PHC *(コガネキラー,サンサイド) XMC *(マクバール)
症 状
コリンエステラーゼ活性阻害
•典型的な中毒症状は有機りん剤と同様であるが,有機りん剤と比較すると,カーバメート剤では曝露後短時間で中毒症状が出現する。回復は比較的速く,再燃例はほとんど報告されていない
特記事項
◦遅発性神経障害を来すことがある
治療法
Ⅰ章【2】項 農薬中毒の治療(P3~P5)に記した処置のうえに,1)アトロピン療法:有機りん剤の項を参照
なお,プラリドキシム(PAM®)の投与は推奨されていない。臨床的有効性は確認されておらず,カーバメート剤により活性が阻害されたアセチルコリンエステラーゼの自然回復は30~60分と有機りん剤によるものよりかなり速いため,有用性も低いと考えられている
特記事項
◦サクシニルコリン(スキサメトニウム)または他のコリン作動薬は使用しない