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香りがもたらす害・香害の健康被害について
2018年8月24日 09時40分 | カテゴリー: 子ども・教育, 活動報告, 環境・まちづくり, 議会・議会改革
近年、香りが強くより長持ちする柔軟剤などが人気となり市場には様々な商品が出回っています。
これらの製品に使われている香料は人工的に造られ化学物質を含んでおり、この匂いや化学物質に対し感受性の高い人にとって香害という新たな健康被害をもたらしています。
特に子どもは体が小さいため、化学物質の影響を受けやすいことから、小学校の給食着の柔軟剤使用などは配慮が必要です。
香害から身を守るための市民への周知、化学物質過敏症に対する理解促進が必要と考え、2018年3月議会で一般質問のテーマとしてとりあげました。
香りのもとは、揮発性有機化合物
出典:毎日新聞
質問するにあたり、三鷹市消団連主催で行われた「香害」に対する消費者セミナーに参加し岡田幹治さんのお話を伺いました。
その話の中で香料には3000を超す成分があり、そのほとんどが「天然の香りに似せた合成香料」で揮発性有機化合物であること、製品化にあたっては複数の成分を調合しているが成分は企業秘密として非公表。
そして、安全審査は業界任せであることが分かりました。
厚生労働省はシックハウス原因物質の室内濃度指針値案に15年ぶりに3物質を追加することを検討していますが、これら規制物質には柔軟剤などの香料に含まれる化学物質は入っておらず、最近はあらゆる製品に香りがつけられ健康被害が懸念されている「香害」は規制の対象になっていません。
「触れるたび動くたびに香る、香りを数週間も長持させる」などとCMで盛んに宣伝しているいわゆる「香りのカプセル」に使われているのはイソシアネートという化学物質です。
そのイソシアネート化合物はトルエンの1万倍の毒性があることが分かっています。しかし、このイソシアネート化合物も規制の対象外です。
自治体レベルでも始まっている「香料自粛」の啓発活動
昨年の夏に日本消費者連盟が行った香害110番には2日間で213件の相談があったそうです。
その内容は「近隣の洗濯物から香る柔軟剤に気分が悪くなり窓が開けられない」や「職場同僚の衣類の強い香りに体調不良を起こした」などで、これは小平市の消費生活相談室にも同様の相談があったことが質問により分かりました。
日本石鹸洗剤工業会では柔軟剤の使用量の調査をしたところ、使用者の3人に1人が多めに入れる、4人に1人が規定量の2倍以上を入れていると報告をしています。
そして同じ匂いを嗅ぎ続けると嗅覚がマヒし香りが弱くなったと感じて更に強い香りを求めてしまうことが過剰使用の要因として挙げ、消費者に向けて香りのマナーを呼びかけています。