平成29年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(高木真理議員) 「香害」への対応策について | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

https://www.pref.saitama.lg.jp/e1601/gikai-gaiyou/h2912/b080.html
 埼玉県議会
平成29年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(高木真理議員) 「香害」への対応策について
Q 高木真理議員(民進・無所属)

香りの害と書いて香害、この言葉を御存じの方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。

最近マスコミでも取り上げられる機会があり、知っている方も増える一方で、まだまだ耳慣れない方も多いことと思います。

発端は2008年にアメリカで発売された柔軟仕上剤「Downy」、日本でも各メーカーが芳香柔軟仕上剤を販売するようになりました。

ほかにも消臭スプレー、芳香剤、制汗剤など人工の香りつきの商品がぞくぞく販売されていくのですが、それとともに体調不良を訴える相談が増えたのです。
人工的な香り成分はメーカー非公表ですが、化学物質で作られており、これらを吸い込み続けることで化学物質過敏症を発症してしまうのです。

今、化学物質過敏症で苦しむ人は100万人を超えています。

化学物質過敏症は何らかの化学物質を大量に曝露したり、微量でも繰り返し曝露した後に突然発症すると言われ、2009年に病名登録されました。

症状は、頭痛、吐き気、目まい、味覚障害、鬱症状など多岐にわたり、診断できる病院も医師も少ない状況です。

問題は、どこでも売られ、テレビCMでもあふれている商品が原因であることから、いつ誰が化学物質過敏症になっても不思議ではありません。
県民の健康を守るためにもすぐ取り組む必要があります。

そこで、幾つか質問させていただきます。
香害に取り組む困難は、化学物質過敏症を引き起こす香り成分が特定に至っておらず、規制対象になっていないことです。

同じ化学物質過敏症でも建材などに含まれる化学物質は規制対象となり、実際規制後に罹患者が減少する成果も生みましたが、香りの化学物質はまだなのです。
このため、県としてできる最大の取組は、人工的な香りが健康被害をもたらす可能性があることを啓発することになってくると思います。

埼玉県は、全国に先駆けて消費生活課が「香りのエチケットポスター」を作成し、ウエブ上で配布、市町村にもプリントアウトしての掲示を呼び掛けています。

全国でも評価されている取組ですが、実際の掲示実績は伸びておらず、更なる啓発が必要です。
啓発効果を上げるために更にどのような対策がとれるのか、県民生活部長に伺います。
次に、教育長に伺います。
教室には、生徒それぞれが使っている柔軟剤、制汗スプレーなど様々な化学物質が充満します。

全国では香り成分の化学物質過敏症により学校に通えなくなった事例が出てきました。

現在、県内の小中高等学校で化学物質過敏症と診断された児童生徒をどのように把握されているのでしょうか。
また、化学物質過敏症の症状についての周囲の理解不足を背景としたいじめなどの二次被害が生じないよう、配慮が必要であると考えます。

また、学校現場でも広く教職員の皆さん、児童生徒の皆さん、その保護者の方々に香り成分の化学物質と化学物質過敏症の関係を知って、香害を生まない配慮を広めていただきたいと思いますが、可能な取組は何か伺います。