吸 入 ス テ ロ イ ド使 用 中の 喘息 患者唾 液中 lgA濃度 と ロ 腔 内 カ ン ジ ダ症 との 関 連
福 島 千.鶴 近藤 由紀 町11JtslS f 河野哲 也 佐伯幸 子
泊 慎 也 松瀬厚 人 河野 茂
〔長崎大学医学部第二 内科)
【背 景】喘 息 治 療 の 中心 的 薬剤 で あ る 吸 入 ス テ ロ イ ドの副作 用 と して 口 腔 内カ ン ジ ダ症 が 知 られ て い る が ,そ の発生 機序は 明 ら か で は ない .
【目的 】本 研 究 は.吸 入 ス テロ イ ド使用 中 の 喘息患者 の 唾液 1†IlgA 濃 度 と 11腔 内 カン ジ ダ症 発生の 関連 を明らか にす る こ と をR 的 と した.
【方法】健常 人お よ び吸 人ス テ ロ イ ドを使用 中の 喘 息 患 者か ら 唾 液 を採 取 し,総 lgA お よび カ ン ジ ダ 特 異 的 lgA濃 度 を ELISA 法 で 測 定 した .
同 時 に 咽 頭 ぬ ぐい 液か らの 真 菌培養 も行っ た .
【結果1 健常 人 と カ ン ジ ダ培養 陰性の 吸 人 ス テ ロ イ ド使 用中喘息 患 者 唾 液 中 の 総 lgA 濃 度に 差 は認め られ な か っ たが ,カ ン ジ ダ培養陽性 の 吸 入ステ ロ イ ド使用 中 喘 息 患 者 の 唾 液 中 総 lgA 濃度 は 有意 に低値で あ っ た .
一方,唾液 中 カ ン ジ ダ 特異的 lgA 濃 度 は3 群問 に 差は 認 め ら れ なか っ た .
【結論】吸 入 ス テ ロ イ ドは 唾液 中の 総 lgA 濃度 を低 下 させ る こ とに よ り,口腔内カ ン ジダ症 を発 症 させ る 可 能性 が 示 唆 さ れ た,こ れ は カン ジ ダ特 異 的 免疫 反 応 の 抑制で は な く,lgA に よ る 非特異 機 感 染防 御作用 の 抑制に よ る と考 え られ る .