保育園感染症対策マニュアル
調査により保育園での殺菌消毒剤の年間使用量が大変多いことが判明。園児・職員の健康被害の危険性を指摘してきました。
市は11年7月に「保育園感染症対策マニュアル」を策定しました。
その内容は「床は掃除機をかけ、水ぶきのみ。おもちゃは洗えるものは流水で洗って自然乾燥、日光消毒を行う。洗えないものは、汚れをふき取った上で乾燥させる。ノロウイルス等感染症発生時に嘔吐物やふん便が床やおもちゃなどにかかった場合は、殺菌の点から次亜塩素酸ナトリウムによる消毒を行う」というもので、一安心です。
無農薬での芝生管理を 千葉県はゴルフ場の芝草を無農薬で管理するため、04年「芝草の総合管理マニュアル」を策定しました。
佐倉市の運動公園の指定管理者は「千葉県まちづくり公社」ですが、除草剤、殺菌剤、殺虫剤で管理しているため、無農薬管理のノウハウを活かすよう提案してきました。
ところがマニュアルの存在が共有されていないことが判明。
宝の持ち腐れを指摘し、活用することを求めました。
「生活環境を健康にする会」の活動
CS 患者と支援者の活動団体「生活環境を健康にする会」は10年から活動をスタート。
目的は「CS 患者が住みやすい環境を実現することは、未来世代の子どもを含めたすべての人々の健康が守られること。そういう社会を実現したい」というものです。
千葉県や会員の居住する自治体の「農薬・殺虫剤・化学物質使用状況調査」を県議・市議と共に実施。
メンバーの環境アレルギーアドバイザーが薬剤名から人体への影響を調べた上で、行政へ申し入れを行い、その上で、農水省・環境省の「住宅地等における農薬使用について」や厚労省の「建築物における維持管理マニュアル」、環境省の「公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル」の遵守を求めています。
千葉県の状況
千葉県には10年から毎年調査をかけ、14年からは調査後問題点を抽出して、県議と共に担当課ごとに面談を行ってきました。
当初、国の通知もマニュアルの存在も知られていない状況でしたが、毎年の働きかけで、薬剤使用は減少してきました。
しかし、乳児院や特別養護施設など子どもたちの居住施設で殺虫剤が使用されているなどの問題があります。
昨年の面談ではうれしいことに、複数の担当者から前向きな答弁がありました。
今年度の調査結果が楽しみです。
毎年の調査と改善要望で一歩ずつ
「農薬・殺虫剤等薬剤の適正使用についての基本指針」は千葉市・佐倉市・船橋市・柏市・野田市で策定しています。
しかし、千葉市、船橋市の内容はあくまでも「適正使用」であり、散布を前提にしています。
特に船橋市では施設長の判断でどのような薬剤でも散布することができます。
昨年の調査では、生息調査をして問題がないにもかかわらず散布していることが判明。「指針」は有効な手段ですが、内容次第では総合防除管理の足を引っ張ります。
八千代市の場合は、指針がなくても、毎年薬剤調査を行い、HP で公表し、公園の無農薬管理をしています。
行政の担当者が「住宅地通知」を熟知し、遵守する姿勢があれば総合防除での管理は可能です。
毎年の調査と分析により問題点を明らかにして改善を求めていく活動は、着実に成果をあげてきたと確信しています。