・http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc1_no_thiacloprid_300829.data/pc1_no_thiacloprid_300829.pdf
農薬評価書:チアクロプリド
要 約
ネオニコチノイド系殺虫剤である「チアクロプリド」(CAS No. 111988-49-9)について、各種資料を用いて食品健康影響評価を実施した。
評価に用いた試験成績は、動物体内運命(ラット、ヤギ及びニワトリ)、植物体内運命(水稲、トマト等)、作物等残留、亜急性毒性(ラット、マウス及びイヌ)、亜急性神経毒性(ラット)、慢性毒性(イヌ)、慢性毒性/発がん性併合(ラット)、発がん性(マウス)、2 世代繁殖(ラット)、発生毒性(ラット及びウサギ)、発達神経毒性(ラット)、遺伝毒性、免疫毒性(ラット)等の試験成績である。
各種毒性試験結果から、チアクロプリド投与による影響は、主に肝臓(肝細胞肥大等)、甲状腺(ろ胞上皮細胞肥大等)及び副腎(X 帯空胞化域拡張:マウス)に認められた。
発達神経毒性、遺伝毒性及び免疫毒性は認められなかった。
発がん性試験において、雄ラットで甲状腺ろ胞細胞腺腫、雌ラットで子宮腺癌、雌マウスで卵巣黄体腫の発生頻度増加が認められた。
機序検討試験の結果から、子宮腺癌の発現には、本剤のアロマターゼ活性誘導作用によるエストロゲンの増加が関連している可能性が示唆された。
また、卵巣黄体腫及び甲状腺ろ胞細胞腺腫の発生機序については明らかにならなかったが、いずれも腫瘍発生機序は遺伝毒性によるものとは考え難く、評価に当たり閾値を設定することは可能であると考えられた。
繁殖試験において、ラットで死産及び難産が散見された。発生毒性試験において、母体毒性がみられる用量でラット胎児に骨格異常及び変異の発現頻度増加が認められた。
ウサギでは催奇形性は認められなかった。
各種試験結果から、農産物及び畜産物中の暴露評価対象物質をチアクロプリド(親化合物のみ)と設定した。
各試験で得られた無毒性量のうち最小値は、ラットを用いた 2 年間慢性毒性/発がん性併合試験の 1.2 mg/kg 体重/日であったことから、これを根拠として、安全係数100 で除した 0.012 mg/kg 体重/日を一日摂取許容量(ADI)と設定した。
また、チアクロプリドの単回経口投与等により生ずる可能性のある毒性影響に対する無毒性量又は最小毒性量のうち最小値は、ラットを用いた急性神経毒性試験の総合評価による無毒性量 3.1 mg/kg 体重であったことから、これを根拠として、安全係数100 で除した 0.031 mg/kg 体重を急性参照用量(ARfD)と設定した。
Ⅰ.評価対象農薬の概要
1.用途
殺虫剤
2.有効成分の一般名
和名:チアクロプリド
英名:thiacloprid(ISO 名)
3.化学名
IUPAC
和名:(Z)-3-(6-クロロ-3-ピリジルメチル)-1,3-チアゾリジン
-2-イリデンシアナミド
英名:(Z)-3-(6-chloro-3-pyridylmethyl)-1,3-thiazolidin
-2-ylidenecyanamide
CAS (No. 111988-49-9)
和名:(Z)-[3-{(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル}
-2-チアゾリジニリデンシアナミド
英名:(Z)-[3-{(6-chloro-3-pyridinyl)methyl}
-2-thiazolidinylidene]cyanamide
runより:気持ちが落ち着いてきたのでブログ再開です( ̄_ ̄ i)
ネオニコチノイドの報告書、しかもクソ長いというね。
今日では終わらないですがこれでも表をすべてカットしています。
詳細を知りたい方はリンク先PDFをお読みください。
本文だけで私はもうお腹いっぱいです(´・ω・`)