リサイクルは改良が必要である何がリサイクルするより容易か? | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:化学物質問題市民研究会

Chemical & Engineering News 2018年6月15日
リサイクルは改良が必要である何がリサイクルするより容易か?
近頃ほとんどどこにでも、空の飲料ボトルのための便利な回収箱を見かけるが・・・

情報源:Chemical & Engineering News, June 15,2018
Recycling needs a revamp
What could be easier than recycling? 
Almost everywhere you go these days, there's a convenient bin for your empty water bottle.
https://cen.acs.org/environment/pollution/Recycling-needs-revamp/96/i25

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
掲載日:2018年7月23日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_18/180615_C&EN_Recycling_needs_a_revamp.html
 プラスチックごみはますます環境中で増え続けている。Science 誌に発表された2015年の研究は、2025年までに海洋中のプラスチックの量は、現状の 2倍にあたる 1憶5,500万トンになるであろうと推定している(DOI: 10.1126/science.1260352)。

便利なリサイクル用回収箱は必ずしも十分に利用されているわけではない。

アメリカ人は以前よりも良いことをしているが、それでも彼らのプラスチック廃棄物のうち約 3分の1 しかリサイクル用に出していない。

2016年世界経済フォーラムの報告書によれば、世界中で生産されるプラスチック容器の86%はリサイクルのために回収されることはない。

他の4%はリサイクル・プロセス中に失われ、8%はカーペット繊維又はプラスチック木材のような低品質製品にリサイクルされ、わずか2%だけが同等製品にリサイクルされる。
(出典:世界経済フォーラム:エレン・マッカーサ基金)

 もしリサイクル回収箱をよく見れば、もっと基本的なプラスチックの問題が浮かんでくる。

2016年世界経済フォーラムの報告書によれば、アメリカを含む世界中で、プラスチック容器の約 10%しか新たな原料として再生されていない。

世界中の他の 14%は焼却され、時にはエネルギーに変換されている。

そして残りは、最終的に埋め立て場に又は環境中のどこかに行き着く。

 そしてそれらはそこに留まり、いつまでも存続する。

プラスチックが広く使用されるようになったのは、その耐久性のためである。

しかし一旦ゴミになってしまえば、その耐久性が災いのたねとなる。

ほとんどのプラスチックは化石燃料由来のポリマーからできており、それらは数千にも達することができる分子鎖の反復共有結合からなる。

 リサイクルされ、再生されたプラスチックのうち大部分は品質の低い製品となるが、それは最も広範に採用されているリサイクル技術は、プラスチックの機械的な裁断、溶融、改質を伴うからである。

”ポリマーは高温で分解しやすい”と、ヒューストン大学の化学工学者メーガン・ロバートソンは言う。”従って私たちはリサイクルされる物質の品質をどうしても低下させることになる”。

飲料水用ボトルから新たなプラスチックボトルにリサイクルされるのは、ほんの 2%だけである。リサイクルされる残りのプラスチックは一般的にカーペット用繊維や屋外用家具になる。

 他の要素もプラスチック汚染問題を悪化させている。世界中からリサイクル可能な廃棄物を数十年間、輸入し処理してきた中国が、外国からのゴミの輸入を制限すると2017年に発表して以来、特にアメリカは大きな影響を受けている。

現在、アメリカのいくつかの廃棄物管理施設は処理能力が十分ではないので、リサイクル可能なプラスチックを埋め立て場に直接送らなければならない。プラスチックゴミの問題が知られるようになってきたことを反映して、5月にアメリカ化学協議会(ACC)は、2040年までに、アメリカで使用される全てのプラスチック容器はリサイクルされるか、他の製品に作り替えられるであろうと発表した。

 大量の廃棄プラスチックが増え続けるので、科学がいくつか解決策を提案し始めている。

ロバートソンを含む化学者らは、現状のプラスチックを再利用するために基礎的成分に分解するための新たな化学的手法に取り組んでおり、彼らはリサイクルがもっと容易な新たなプラスチックを開発しようとしている。

研究者らはまた、ポリマーを分解するために微生物や酵素を利用する生体触媒プラスチックリサイクルに向けて徐々にではあるが取り組んでいる。

しかし、プラスチック問題を解決するために可能性ある役割を演じる母なる自然(Mother Nature)に期待して、プラスチックを食べる生物についてのいくつかのニュース報道はその進捗を過大評価している。

 将来のプラスチックリサイクルに起こりそうな、又は起こりそうにない、いくつかのケースについての関連記事をお読みください。
Chemistry may have solutions to our plastic trash problem / Chemists explore ways to convert plastics into valuable products and to develop intrinsically recyclable polymers (C&EN June 15, 2018)
(化学は我々のプラスチックゴミ問題の解決策を持っているかもしれない/化学者らはプラスチックを価値ある製品に変換し、本質的にリサイクル可能なポリマーを開発する方法を探っている)

Plastics recycling with microbes and worms is further away than people think / Headlines about plastic-eating organisms belie tough, competitive road to development (C&EN June 15, 2018)
(微生物及び虫を利用したプラスチックリサイクルは、人々が考えているより難しい/プラスチックを食べる微生物についての見出しは、開発への素晴らしく競争力のある道であると誤解させる)

 

runより:ポリマーってロクなイメージが無いですな( ̄_ ̄ i)

ビニールみたいに石油に戻せたらいいのに・・・