7:生物の殺傷をめざした化学物質   | 化学物質過敏症 runのブログ

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パーキンソン病 (パーキンソン病と農薬を参照)
 
パーキンソン病は運動の減少や筋肉の緊張の亢進・ふるえが特徴とされる病気で、黒質と呼ばれる脳の一部の神経細胞が変成し、神経伝達物質のレベルが低下していることがわかっています。
 
パーキンソン病の原因としては脳炎やマンガンなどの重金属・一酸化炭素中毒・外傷など様々なものが考えられています。
 
アメリカの学生が自分で覚醒剤を作って使用していたところ、パーキンソン病が発症しました。これは覚醒剤合成中に誤ってできた不純物MTPTが原因と分かりました。

MTPTは除草剤のパラコートと構造が似ています。

このため、パラコートなどの除草剤使用とパーキンソン病の関係が調べられました。
 
いくつかの疫学研究では、パラコートのような除草剤に被曝した人でパーキンソン病の発病が増加していることが報告されています。
 
パーキンソン病の特徴は、ドーパミンを神経伝達物質として使っている脳の黒質の細胞の変性です。

最近(1999年)、米国のロチェスター医科歯科大学のブルークらのグループは、パラコートが黒質の細胞に影響を与えるか否かを調べました。
 
パラコートをマウスに投与すると、マウスの歩行運動が減少することが分かりました。

脳を調べたところ、黒質のドーパミンを使っている神経細胞が減少し、黒質の神経細胞が神経線維を送っている線条体で、ドーパンミンを神経伝達物質として使っている神経の末端(終末)の密度も減少したことが分かりました。

影響はパーキンソン病を起こすことで知られているMTPTと同じものでした。

この結果は除草剤パラコートとパーキンソン病との関連を示しています。