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化学物質含む家具で体調不良、販売元に賠償命令
2018年04月28日 09時51分
化学物質ホルムアルデヒドを含む家具で体調不良になったとして、香川県丸亀市の女性(62)が販売元のホームセンター大手「コメリ」(新潟市)に約7000万円の損害賠償を求めた訴訟で、高松地裁は27日、被害との因果関係を認め、同社に約470万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
判決では、女性は2011年5月、「コメリパワー坂出店」(香川県坂出市)でカラーボックス(収納箱)を6個購入。
使用中に体調を崩した。
同社が1個を調べたところ、板の接着剤から国の指針値を上回るホルムアルデヒドを検出。
女性は12年2月、気分不良などの症状を引き起こす化学物質過敏症と診断された。
同社は訴訟で、同種の板を使った家具類は約192万台仕入れ、異変を訴えた顧客は他にいないとして因果関係を争った。
森実将人裁判長は女性がカラーボックスを使い始めてから健康被害が出たとし、原因と認定。「漫然と商品を販売した過失がある」と指摘した。
同社によると、問題の板を使った家具類の販売数は確認できないという。
同社広報部は「これまで同種商品を回収したことはない。現時点で今後の対応は判断できない」としている。
2018年04月28日 09時51分 Copyright © The Yomiuri Shimbun