・有機燐:フェンチオン MPP、バイジット
フェンチオンは広く使われ、室内空気などから検出されている薬剤であるが、毒性に関する研究は不十分である。
比較的毒性が高く、鳥類には非常に有毒である。
米国ではフェンチオンの用途は大きく制限されておりブタとウシの蚊駆除にしか認められていなかった。
その後製造業者の求めによって2004年6月に製造販売が中止され、2004年11月で使用もできなくなった。
農薬の種類:有機燐
CAS:55-38-9
化学名:O,O-dimethyl O-4-methylthio-m-tolyl phosphorothiaote
別名・商品名:MPP、バイジッド、ファインケムB、ファインケム、マウントT、バイセット、Bay 29493、Baycid、Baytex、Dalf、Entex、Lebaycid、Mercaptophos、Prentox、Fenthion 4E、Queletox、S 1752、Spotton、Talodex、Tiguvon
製剤:油剤・粉剤・水和剤・乳剤・粒剤・粉粒剤・粉剤DL。他の農薬との混合剤もある。
規制
EPA 毒性分類Ⅱ
EPA 制限使用農薬 Restricted Use Pesticide (RUP):鳥類と魚類・水生無脊椎動物に毒性が高いため。[4]
米国では食品に使ってはならない。
米国ではフェンチオンの使用は大きく制限され、フロリダのブタとウシの蚊の成虫の駆除にしか使用が認められていなかった。[4] その後、製造業者の求めによって [15] 2004年6月に製造販売が中止され、2004年11月で使用もできなくなった。[16, 17]
はじめに
フェンチオンは接触性及び経口性殺虫剤で、吸汁性、刺す有害生物などに使われる。
成熟した蚊と幼虫に有効である。
消化器寄生虫の駆除に米国で広く使われたことがあったが、中毒による死亡のためにFDAはもはや認めていない。
殺虫剤として有効であるが、ほ乳類に中程度に毒性がある。
鳥類には高度の毒性があり、このため世界中で鳥類の駆除に使われている。
公共建築物周囲の鳥類駆除に使われている。
このため、世界各地でハタオリドリ科の鳥(スズメ など)の駆除に利用された。
また、行政による公共建築物周囲のハトの駆除にも使われた。
鳥類の駆除に利用する際には、フェンチオンが直接体に付着して皮膚を通して素早く吸収されるようにする。
このような目的で使う場合は、ペースト状のフェンチオンをねぐらや止まり場所に塗布する。[1]
毒性
急性毒性
○ 致死量
経路 動物 致死量
経口 LD50
ラット雄405 mg/kg [2]
雌566 [2]
180-298 [1]
マウス 88-145 mg/kg [1]
経皮 LD50
ウサギ963 mg/kg [2]
ラット30-1000 mg/kg [2]
マウス500 mg/kg[1]
吸入 LC50
ラット雄0.507mg/L [2]
雌0.454 mg/L [2]
2.4-3.0 mg/L (1時間)[1]
フェンチオンの急性毒性は他の有機燐と似ているが、現れるまでにやや長い時間を要する[1]。
○ 有機燐被ばくの場合は一般的に次の症状が現れる[1]
・ しびれ
・ ひりひり感
・ 協同不能
・ 頭痛
・ めまい
・ 振戦
・ 吐き気
・ 胃痙攣(けいれん)
・ 発汗
・ 視覚低下
・ 呼吸困難あるいは呼吸抑制
・ 徐脈
runより:症状のほとんどを経験しました( ̄_ ̄ i)
やっぱ農薬は怖いです、有機リンから化学物質過敏症になった身としてはトラウマ級ですね。