2:香料の健康影響 | 化学物質過敏症 runのブログ

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はじめに
香料、特に香水は個人的な好みの差が大きく、全ての人が好む香水を作るという試みは成功していない(朝日新聞 2010 年 4 月 6 日)。

また健康を害するという声も聞く。
米イリノイ州のイリノイ大学公衆衛生学部のカーチス氏は環境保健展望に次の投稿をした(Curtis 2004)。
「香料の毒性人工フレグランスとフレーバー製品の健康影響に関するいっそうの研究が必要というバーブ・ウィルキー(2004)の重要な手紙を評価する。

4000 種より多い化学物質が人工香料に使われているが、ほとんどの製品で人間への毒性に関する検査が行われていない(Ashford and Miller 1991)。

低レベルから中レベルの人工香料へに曝されることにより患者の多くで喘息が非常に悪化することを、いくつかの研究は発見している (Kumar et al. 1995; Millqvist andLowhagen 1996; Shim and Williams 1986)。

香料はムスクアンブレットのような数種の神経毒化合物を長い間含んできた (Spencer et al.1984)。

空気中の中レベルの香料に曝されたマウスは重大な行動変化を起こした (Anderson and Anderson 1998)。EHP が将来の雑誌で香料の健康影響に関して研究を発表できることを願う。
著者には財政的な競合する利害関係がないと宣誓する。
リューク=カーチスイリノイ大学公衆衛生学部ウィルメット、イリノイ州」カーチスの見解の通り、香料の毒物学的所見は皮膚疾患などの一部の分野でしか集積しておらず、また香料の成分自体も香水や洗剤などの着香製品のラベルに記載されていない。
この状況は消費者などの市民が製品を選ぶ場合に参考になる情報がほとんど与えられていないことを意味している。
香料に関する安全性の問題を考察するためにこのメモを作成した。

本報告では、香料の健康影響、特に悪影響に焦点を合わせる。

フレグランスとフレーバーの両方の成分は相当重複しており、使用目的は異なるが科学的には区別しがたいので、ここでは両者を総称的に香料と述べる。
2020年5月18日
渡部 和男