“化学物質過敏症”とは?
アレルギーや中毒とは違う病気
1980年代からの現代病
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“化学物質過敏症”とは、アレルギーや薬物中毒とも違う環境不耐症の一つであり、煙草の煙や殺虫剤の煙、香水の匂いなどに反応して様々な症状が出てきてしまう現代病です。
この病気は1980年頃にアメリカの医師によって発見され、2009年には厚生労働省によって病名リストにも加えられています。
症状
粘膜炎・頭痛・うつなど様々
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煙草の煙やシャンプー、ワックスやペンなど症状を引き起こす化学物質が患者によって大きく異なるのが特徴の一つである化学物質過敏症ですが、その症状も患者によって大きく異なっており、鼻炎や気管支炎による呼吸困難、動悸や吐き気、頭痛やうつなど人によって様々な症状が現れるのだそう。
化学物質過敏症をめぐる問題
化学物質過敏症は身体疾患?精神疾患?
身体疾患説と精神疾患説がある
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厚生労働所によって病気と定められカルテや診療報酬明細書に記載できるようになった化学物質過敏症ですが、この病気に関しては神経の異常が原因であると主張する身体疾患説と精神病が原因であると主張する精神疾患説の二つが上がっており、扱いに関して大きな問題が発生しています。
身体疾患説側の主張
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身体疾患説を主張する団体いわく、化学物質過敏症は化学物質に対する感受性の高い人間が繰り返し特定の化学物質に触れさせられた結果発病する病気であり、化学物質の危険性がしっかりと検証されないまま市場に流れていることが原因で起こっている環境病とのこと。
うつ病と診断された患者が化学物質過敏症だと診断され、それ用の治療を行ったところこれまでどんな投薬をしても改善しなかったうつ病の症状が一気に回復し社会復帰を果たした例もあるとのことでした。
化学物質過敏症は、何かの化学物質に大量に曝露されたり、または、微量だけれども繰り返し曝露された後に、発症するとされています。
化学物質への感受性は個人差が大きいため、同じ環境にいても発症する人としない人がいます。
「便利な生活」のために、化学物質を開発、利用していくことが優先され、安全性の検証は後回しにされがちです。こうした背景のもと、「環境ホルモン」「化学物質過敏症」など、従来予想できなかった新たな問題が表面化してきたのです。
出典:化学物質過敏症支援センター