千歳市公共建築物の化学物質空気汚染の予防に関する建築方針 | 化学物質過敏症 runのブログ

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千歳市公共建築物の化学物質空気汚染の予防に関する建築方針
千歳市建設部建築課 策定
制定 平成11年12月20日
全面改正 平成15年07月01日
部分改正 平成20年03月07日
第1 (目的) 建築間もない住宅やビルに入居した際、頭や目の痛み、化学物質過敏症やアレルギーの 、 ( ) 発生による健康障害が問題となっていることから 室内化学物質空気汚染 シックハウス 予防に資する建築方針を定め、室内空気化学物質汚染による居住者の健康への影響を低減 する建物造りを推進することを目的とする。
第2 (適用範囲) 千歳市が建築する公共建築物の新築、増築、改築、模様替え工事をおこなう場合に適用 する。

ただし、人の立入や滞在時間が少ない施設で、化学物質汚染による人体への影響が 極めて少ないと認められる施設、若しくは外壁等を有しない外気に開放された施設(常時 外部に開放した開口部が床面積あたり15cm /m 以上有する室若しくは施設)は適用 22 対象外とすることができる。

 尚 建築基準法第28条の2に規定する化学物質 ホルムアルデヒド クロルピリホス を使用しようとする場合は、同法政令で定める技術的基準に適合しなければならない。
第3 (室内汚染対象物質) 室内空気を汚染する化学物質には建材・施工材から放散される様々な揮発性有機化合物 (VOC)が考えられている。 

厚生労働省(シックハウス問題に関する検討会)では、室内空気環境汚染の改善と健康 で快適な空気質の確保を目的として、13の化学物質(平成20年2月現在)について室 内濃度指針値を設定しており、さらに、文部科学省にあっては、平成14年2月に学校環 境衛生の基準を改正し、6つの化学物質(平成20年2月現在)について、定期検査や新 築・改築時の臨時検査を実施するよう定めている。 

本指針では化学的・医学的知見に基づいて健康への影響が大きく、実際の建築物におい (国土交通省の建築物ても室内濃度が指針値を超過しうることが確認されている化学物質 としてホルムアルデヒド、トルエのシックハウスマニュアルで規定する特定測定化学物質) ン、キシレンの3物質と木材保存剤(現場施工用 、可塑剤、防蟻剤の3薬剤、及びパラ) ジクロロベンゼン、エチルベンゼン、スチレンを取組むべき室内汚染対象物質として規定 する。

第4 (人体への影響の知見) 厚生労働省が定めた化学物質の濃度指針値は、現時点で入手可能な毒性に関する科学的 知見から、人がその濃度を一生涯に渡って摂取しても健康への有害な影響が受けないであ ろうと判断される値を示しているが、空気の吸入、接触による身体への影響、症状の発生 と濃度の関係は、個人差が大きいことに留意しなければならない。 

以下が現在知られている医学的知見である。
1)ホルムアルデヒド 合板、パーティクルボード、壁紙の接着剤等に使用され、これらを使用した家具などか らホルムアルデヒドが放散されることで、目や鼻への刺激、喉の炎症などを引き起こすこ とがある。 

 一般的に0 08ppmから臭いを感じ 0 4ppm程度で目がチカチカしたり 0 5ppm程度で喉が痛くなる場合が多いと報告されており、慢性的な影響でアレルギー症 状に影響するとの報告がある。
2)トルエン・キシレン 内装材などの施工用接着剤、塗料などに使用され、これらからトルエン、キシレンが放 散されることで、一般的に200ppm程度で倦怠感や知覚異常、吐き気が多くなると報 告されている。
3)パラジクロロベンゼン 衣類の防虫剤やトイレの芳香剤等として使用されている。 ~ で臭気を感じ、 ~ では大部分のヒトが目や鼻に痛みを感じる。 15 30ppm 80 160ppm
4)木材保存剤(現場施工用 ・防蟻剤に含まれる成分) シロアリ防除用に土台などに使用しているクロルピリホスなどの有機りん系の薬剤やビ レストロイド系の薬剤を含む空気を吸入した場合、前者は倦怠感、頭痛、めまい、悪心、 嘔吐などの中毒症状が報告されている。

又、後者の薬剤については、頭痛、くしゃみ、鼻 炎などの中毒症状を示すと報告されている。
5)可塑剤 建材・施工材に利用されるポリ塩化ビニールにはフタル酸ジオチクル(DOP)などの フタル酸エステル類やりん酸トリクレシルなどの燐酸エステル類が使用されており、可塑 3剤を含む空気を吸入したり接触した場合、多く使用されているDOPでは、5mg/m の濃度で、気道を刺激することが報告されている。
6)エチルベンゼン 塗装用溶剤に使用することが多く、吸入することで目や喉への刺激、めまい、意識低下 などの中枢神経に対する毒性を有すると報告されているものの、発ガン率の増加に結びつ くとの医学的知見に至っていない。
7)スチレン プラスチック、ゴム合成材料、合成樹脂塗料として使用されることが多く、吸入するこ とで鼻粘膜や目の刺激、臭いによる不快感、めまい、眠気、脱力感、頭痛が起きる傾向に あり、反応時間、平衡感覚など中枢神経系の抑制が見られるとされている。

又、疫学的調 査では白血病やリンパ腫が発生した等の少数報告がある。