・https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20131220-OYTEW54280/
2013年12月20日
コラム
化学物質過敏症 対応医療機関の整備を
12月10日から5回連載した医療ルネサンス「化学物質過敏症」には、多くの反響が寄せられました。
手紙やファクスには「一番つらいのは周囲の無理解」「家族からも『精神科に行け』と言われる」など、この病気を周囲に理解してもらえない苦しみが切々とつづられています。
化学物質過敏症は、健康保険で治療を受けられる病気です。
しかし、診察には時間がかかり、きちんと対応すると病院は赤字になってしまいます。
そのため仕方なく、自費で対応している医療機関もあります。
シックハウス症候群が注目された10年ほど前には、いくつかの病院で、検査などに用いるクリーンルーム(空気中の化学物質濃度を低減させた部屋)が設けられました。
ですが維持費がかさみ、今では閉鎖されてしまいました。
患者は今後、さらに増えることが予想され、国は対応できる医療機関の整備など、対策に本腰を入れる必要があります。
現在、患者を受け入れている医療機関は、国立病院機構盛岡病院(盛岡市)、そよ風クリニック(東京都杉並区)、ふくずみアレルギー科(大阪市中央区)、国立病院機構高知病院(高知市)などです。
化学物質過敏症支援センターのホームページ(http://www.cssc.jp/)には、主な医療機関のリンクがあります。
私が担当した過去の連載「増える環境過敏症」(2011年9月)、「続・増える環境過敏症」(2011年11月)でも化学物質過敏症を取り上げていますので、参考にしてください。