Q&A3:科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する相談マニュアル(改訂版 | 化学物質過敏症 runのブログ

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Q11. 除菌や抗菌スプレーなど使い続けているうちに化学物質過敏症になる可能性はありますか?
A ごく微量の化学物質が原因でいわゆる「化学物質過敏症」をひきおこすという客観的な根拠はありません。

しかし、過度の使用により室内空気中の化学物質濃度が高くなるとシックハウス症候群の症状を訴える可能性がありますので、充分な換気を心がけてください。

Q12. アロマなどのにおいのきつい柔軟剤は子供に影響はないでしょうか?
A 柔軟剤などに含まれるにおい成分は、揮発性が高い化学物質です。また、香りが長く留まるように保留剤としてフタル酸エステル類が利用されることもあります。

室内濃度が高くなるとシックハウス症候群の原因となる可能性がありますので、過度な使用は避け、換気不足にならないように注意してください。
 

Q13. 可塑剤のフタル酸エステル類のばく露をできるだけ抑えるようにするためには、日常生活ではどのようなことに気をつけると良いのでしょうか?
A 日常生活におけるフタル酸エステル類のばく露は、フタル酸エステル類を含むプラスチック製の食品容器の使用による寄与が大きいと言われています。

また、子どもにおいては、プラスチック製の玩具を口に入れたり、玩具を触った手を口に入れると、体内にフタル酸エステル類を取り込んでしまいます。

そのため、普段の生活の中でできるだけプラスチック製の食器や食品容器、玩具を使用しないようにすることで、大部分のフタル酸エステル類のばく露を減らすことができるようです。

室内では、ポリ塩化ビニル(PVC)製の床や壁などの内装材が発生源となります。

室内のフタル酸エステル類はハウスダスト(家のほこり)に吸着して存在しているため、床面や家具の上などにほこりを溜めないようにすることも重要な対策です。

特に小さなお子さまがいる場合は、床を這ったり座って遊ぶことも多いため、床上のほこりは水拭きできれいに取り除くと良いでしょう。

基本的なことですが、こまめな手洗いも手についたフタル酸エステル類を除去する有効な方法です。
 

Q14. ダニアレルゲンとはどんなものですか?
A 室内に生息するダニは直接の人体への病原性はありませんが、ダニの糞や虫体などに含まれる特定のタンパク質に対し、「感作」といって免疫が過剰に反応するようになってアレルギー症状が出現するようになります。

そのようなダニ由来のアレルギーを生じる原因物質をダニアレルゲンといいます。

生きているダニのみでなく、死んだダニや、ダニの糞も含んでいます。

詳しくは第 3 章 3 節 2 項を参照してください。
 

Q15. ダニアレルゲンを減らすにはどうしたら良いのでしょうか?
A 一般に床面の種類によるダニアレルゲンの量は、カーペット・絨毯>畳>フローリングになります。

できれば絨毯・カーペットは使用せずフローリングにして、掃除機を毎日かけるようにするのが良いでしょう。

さらに、湿気が影響しますので室内の湿度を 50%以下に保つ様にしたほうが、ダニ対策には良いと考えられます。

Q16. アレルギーがある場合、室内環境ではどのような事に気をつけたらよいですか
A 一般には掃除をまめに行い、室内の湿度を上げすぎないようにしてください。

特定のアレルギーの原因がわかっている場合は、その原因をなるべく除去するようにしましょう。

一般には室内の原因はダニアレルゲンが多いので、Q14、Q15 の対策を、ペットについてはQ17 を参考にして下さい。

また、主治医にアレルギーの原因と対策を相談するようにして下さい。詳しくは、第 8 章 3 節を参照してください。