52;科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する相談マニュアル(改訂版) | 化学物質過敏症 runのブログ

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種類以上が報告されています。MVOC を WHO の沸点範囲で分類するとほとんどは VOC に属します。 

VOC の室内濃度は沢山の種類が報告されています。私共が実際に測定した VOC 類の測定事例を 表 5.1.9.に示します。

51 種類の VOC・MVOC の室内濃度平均値と最大値を示しました。測定を 実施された場合は参考にしてください。

なお、この 51 種類の物質のサンプリング、分析方法 は巻末の引用参照文献第 5 章参考ウェブ一覧 1)から 5)を参照してください。トルエン、キシ レン、エチルベンゼンは多くの室内で検出されています。その他、リモネン、n-デカン、n-ウ ンデカン,α-ピネンや酢酸ブチル、酢酸エチルも多くの室内で検出されています。 

また検討会は TVOC の管理目標として暫定目標値を 400μg/m3 としています。表 5.1.9.に示す 2009 年度調査の平均値をすべてプラスすると 171μg/m3 となり暫定正勧告値以下です。 

(3) SVOC(準揮発性有機化合物) 

WHO の分類では SVOC は沸点範囲 240~260°Cから 380~400°Cの有機化合物とされています。 これに属する有機化合物は殺虫剤(DDT、クロルデン)、可塑剤(フタル酸化合物)、難燃剤 (PCB,PBB)として使用されています。指針値はフタル酸ジ-2‐エチルヘキシル、フタル酸ジ -n-ブチル、ダイアジノン、クロルピリホス、フェノブカルブの 5 種類が示されています。分 析方法は巻末の引用参照文献第 5 章参考ウェブ一覧 3)、4)を参照してください。 

一方、沸点の高い SVOC は、浮遊粉じんやハウスダストなどの表面に付着し、室内に蓄積す ることが懸念されています。難燃剤や可塑剤として使用されている有機化合物のフタル酸エス テル類やトリリン酸エステル類はハウスダストに付着すると言われています。私共が室内から 採集したダストに存在するフタル酸エステル類とトリリン酸エステル類濃度を表 5.1.10.に 示します。 

室内ダスト中のフタル酸エステル類ではフタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)が最も多く存在 しています。

リン酸トリエステル類ではリン酸トリス(ブトキシエチル)が多く存在します。 

分析方法は巻末の引用参照文献第 5 章参考ウェブ一覧 6)を参照してください。